医学部入試の男女・浪人生差別は公然の秘密?!

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(10月16日放送)にジャーナリストの有本香が出演。昭和大学医学部が得点操作をしたことに謝罪した報道を受け、医師としての適不適を選別することの問題について解説した。

昭和大学医学部、入試の得点操作を認め謝罪

昭和大学は昨日、記者会見を開き、6年前の医学部の一般入試から二浪以上の受験生が不利になるような得点操作が行われていたことを明らかにし、謝罪した。

飯田)昨日の会見で、昭和大学側は二次試験の、これは小論文と面接だそうですが80点満点のところ、現役生には10点の加算、一浪生には5点の加算、二浪以上の方々には一切加算が無かったということです。そうなると二浪以上の人には不利になるというかたちだったようです。

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男女や浪人生への差別は医大界隈では公然の秘密

有本)そういう風に差を付けられたら、受験生としてはたまったものではないことは、よくわかりますよね。昭和大学の医学部は男女の差別、区別みたいなものは否定していらっしゃいますが、私としては、この問題はかなり難しいところがあると思っています。
受験生の親の立場に立てば、こういうことをされているのなら、たまったものではない部分はあります。しかし、男女で差を付けたり、浪人を何年もしている人は嫌厭されるということは、医学部を受験しようとしている人のなかでは知られていたことだったようですね。

飯田)ある意味、公然の秘密みたいな。

有本)一応、それなりの理由があるということなのですよね。私はその理由を聞いたとき、ああそうかと思うけれども、しかしこれを納得してもいいものかと、未だに自分のなかでも結論が出せないところではあります。

飯田)他の大学の受験と違って、受験イコール仕事に直結する、就職活動にも半分は入ることです。

有本)特にこの昭和大学のように、大学の医学部がセンターになって、そこからいろいろな人材を外に供給するだけでなく、自分のところにもあらゆる科に対してそれなりに人材を供給しなければいけない。そうすると、その人の所謂属性みたいなところによって、適不適というものを、大学側としてはやりたくなるのだろうなと思います。ここは理解できますね。
しかしやはり、多くの人に公平にチャンスがない部分への“納得いかない感”というものもあるから、これは難しい問題だと思います。

文部科学省が大学の医学部医学科に聞き取り調査実施

有本)いま、昭和大学だけでなく、多くの大学に文部科学省が聞き取り調査を実施しているようです。

飯田)東京医科大の件を受けて、緊急調査を81の大学の医学部医学科を対象にやっているということだそうです。

有本)そういう一部の私立大学に関しては属性で差をつける、つまり特定の人が有利になることをやっている実態が、ある程度わかってきているわけですよね。

飯田)OBの子どもとかね。

有本)OBの子どもはどうかと思いますが、適不適を医師としてどう判断するかということについては、今後、議論する必要がありますね。

飯田)形骸化して来ているとはいえ、医局制度というものがあって、大学病院そのものではなく周りの総合病院も含めて、人事の採用と入学試験を兼ねているところがあります。

有本)確かに依然として、外科などでは女性は難しい部分があるというのを医師の方々からも聞くわけです。

飯田)体力的な面でもね。

有本)そういう点でも、これはもっと深い議論が必要かなと思います。

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