中間選挙前に米朝首脳会談を再現したいトランプ大統領

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(9月27日放送)に国際政治学者の高橋和夫が出演。2回目の米朝首脳会談についての予想と北朝鮮の外交テクニックを解説した。

北朝鮮の李容浩外相が国連総会に出席~2回目の米朝首脳会談の現実味は?

国連総会出席のためニューヨークを訪問中の北朝鮮の李容浩外相は、アメリカのポンペオ国務長官と会談。2回目の米朝首脳会談開催時期や場所、非核化の進め方などについて協議した。

飯田)時期に関しては、来月と言われていますが、どこでやるかはまだ分からないですね。

高橋)トランプさんとしては、中間選挙前に行って、メディアにカバーして貰って、という感じですから、なるべくメディアの人が来やすくて、インスタ映えするような場所ですね。

飯田)そういう意味では、前回のシンガポールはいい場所だったのですね。

高橋)次はどこにするかですね。順当に考えると北京ですが、米中関係が悪いですからね。そこは少し難しい。すると、ソウル辺りがいいかと思います。

飯田)この間の南北首脳会談のとき、金正恩さんは「次はソウルに行く」みたいなことを言っていましたね。

高橋)絵になる場所はたくさんあると思います。東京に来ていただくのもいいですが、まだ拉致問題がありますからね。

アメリカの内政を観察して巧みな外交を行う北朝鮮

飯田)「米朝首脳会談で、朝鮮戦争の終結を宣言するのでは?」と言われていますが、これは日本にとってどんな影響がありますか?

高橋)日本にとっては、戦争の可能性がさらに退くという点ではいいことです。
ただし、それだけ宣言して、結局北朝鮮が核もミサイルも放棄しないとなれば、「何も変わらないじゃないか!」となります。ただ、北朝鮮も上手な論理を展開しています。「戦争をしているのに核兵器やミサイルを諦めるのは無理でしょう?」と。「とりあえず戦争が終わったと言われれば、我々も考えます」という理論です。それなりにアメリカを整然と議論で攻めています。

飯田)アメリカは「それを言うなら、先にどういうミサイルや核を持っているのか明らかにしろ」といま要求しているところですね。

高橋)そうですね。それはなかなかハッキリ言わないし、ましてやそれをどう廃棄するかも話さない。
ただ、トランプさんとしては、中間選挙前にもう1度、外交的な成果を示したいですからね。それが分かっているから、北朝鮮も誘っているのです。なかなか巧みに、アメリカの内政を見て攻めていると思います。

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