日米通商協議~日本は“自動車関税25%”さえなければ良い

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(9月26日放送)に数量政策学者の高橋洋一が出演。昨日ニューヨークで行われた第2回日米通商協議について解説した。

第2回日米通商協議が終了~TPPのラインに沿うシンプルな話

日本とアメリカの貿易問題などを話し合う、第2回日米通商協議が昨日の夜、ニューヨークで行われた。協議を終えた茂木経済再生担当大臣は、基本的な認識は一致したと話し、協議が合意に向けて前進したとしている。

飯田)日本時間では昨日の夜に、茂木さんと、アメリカ側はライトハイザー通商代表で協議を行った。日本からは自動車関税について、勘弁してくれという話をして、アメリカ側は農業について、牛肉の関税などの話が出たと言われています。

高橋)これも基本的には牛肉の関税を高くするなという話なので、日本で考えると、生産者は少し困るのですが、消費者の方から考えるとプラスで、消費者のプラス面を生産者の方に補填することもできるくらいの話だと思います。ここは中国との差を見せた方がいいです。中国が報復してもなかなか泥沼で抜けられない、そして第3国は漁夫の利を得るのですけれども、日本はそこまで報復する必要は無いので、のらりくらり、少しずつやっていけばいいと思いますけれどね。

飯田)もともとTPPというラインがあるから。

高橋)そう。割と簡単だと思いますね。

飯田)そこが下敷きになるわけですか?

高橋)ええ。95パーセントほどがTPPのベースで話が終わるでしょう。5パーセントくらい少し違うものが出てきて、それを政治的にどうやって処理するかという話だと思います。

飯田)そういう意味では、落としどころはもう見えている話ですか?

高橋)見やすいですね。報復し合ってどうなるかわからない中国とは全く違うとは思います。

日本は自動車の25%関税さえなければ良い

飯田)この詳細に関しては安倍さんとトランプさんの首脳会談があって、その後に発表するという話ですが。

高橋)そうですね。首脳会談がありますが、本当は茂木さんとライトハイザーさんの上に麻生さんとペンスさんもいて、3段重ねなのですよ。だから安倍さんとトランプさんはあまり細かい話をしないで、残りをペンスさんと麻生さんに任せるというパターンかもしれません。

飯田)花を持たせようという。

高橋)そうでないと3段重ねにした意味が無いですからね。全面対決では無く、少しずつ進めるというやり方だと思います。

飯田)茂木さんとライトハイザーさんの日米通商協議も、ペンスさんと麻生さんの諮問機関的な位置づけらしいですね。

高橋)ええ。本当は、トランプさんと安倍さんがやらなくても良いのですよ。

飯田)日本側としては、これはある意味先延ばしで行こうというところですか?

高橋)それはそうでしょう。報復関税のようにしなければ良いだけです。

飯田)日本としては自動車に25%という、あの関税さえかからなければ良い。

高橋)そこだけがポイントだから、それほど難しい交渉ではないと思います。

飯田)何か深刻にとらえる向きもありますが。

高橋)中国とアメリカの交渉に比べたら、深刻度は10分の1以下ですよ。

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