脚本家・遊川和彦が『過保護のカホコ』で高畑充希にガッカリしたこと

タグ


脚本家の遊川和彦が、黒木瞳がパーソナリティの番組「あさナビ」(ニッポン放送)に出演。脚本家になった経緯と脚本した連続ドラマ『過保護のカホコ』について語った。

黒木)今週のゲストは脚本家の遊川和彦さんです。
いろいろなドラマが放送されたり、映画に関わっていたりしますが、「お客様が入る作品というのは、脚本がいちばん大切だ」と、そういう話をしていましたけれども。その脚本家でいらっしゃるわけです。

遊川)そうですね、幸か不幸か。本当は、最初から脚本をやりたかったのではないのです。

黒木)最初は演出家を目指していたということでしたね。ですが、いろいろなことがあって、それはやめた。

遊川)演出家にシステム上なれないと分かって、悔しかったので台本を書いたら面白かったのです。

黒木)以前に仰っていましたが、会社をもう辞めようと思っていたときにお母さんに電話をした。そしたらお母さんが何と仰っていたんでしたっけ?

遊川)「私があなたにあげられるのは自由だけだから」と言ってくれたのです。

黒木)深いですよね。
先日、私も出演させていただいた、スペシャルドラマ『過保護のカホコ2018~ラブ&ドリーム~』が放送されました。1年ぶりに『過保護のカホコ』を書かれるとき、どういう感じでした?

遊川)僕はスペシャルってあまりやりたくないのですよ。飽きっぽいので。今回やりたいなと思ったのは、高畑充希のカホコに会いたいと僕自身が強く思ったことですね。

黒木)それはこの1年を通して、充希ちゃんの成長を陰ながら見ているわけですよね。成長を確認したかったというのはありますか?

遊川)それももちろんありますが、それよりも連ドラの終わりでカホコと別れるのが辛いという、始めての感情を抱いたのですよ。
最初はこんな主人公は成立しないと思って書いていたのに、最終回になったら可愛くてたまらないのですよね。この子ともう終わりかと思う寂しさを長年やっていて初めて感じまして、この子に会いたいと思って、その他のファミリーも素晴らしかったじゃないですか。竹内涼真も素晴らしかったし。もちろん黒木さんのママの素晴らしさもあるから、あのファミリーに会いたいというのがありましたね。だから書きたいと素直に思いました。

黒木)それがモチベーション、やる気になっていくわけですね?

遊川)僕は役者が芝居をするのが楽しいし、カホコの役なんてちょっと危ないなと思われて、最後引き込まれたというところがあるじゃないですか。

黒木)それは充希ちゃんの力ですよね。私も1年前に連ドラが終わって、カホコと別れるとき、「自分の娘かな」と錯覚してしまうんですよ。

遊川)僕も娘がいませんが、あ、こういうことなのかと過保護になってしまう親の気持ちがわかりました。 

黒木)それは本の力もあるし、役者の力もあるし、というところですね。

遊川)連ドラの最終回が終わって彼女がメイクをとって、衣装も脱いで髪型も解いた瞬間、申し訳ないけどがっかりするのです。ああ、消えてしまったと。高畑充希になってしまったと。出しませんけれど、内心ガッカリしました。だからスペシャルで戻ってきて本当に嬉しかったです。初めて見たとき帰ってきた、と思ったし、ちょっと大人になったというか、顔が変わっていたりするので、芝居はどうなるのだろうと心配もしました。

黒木)設定も1年後という設定だったので、1年成長したという感じも受けたし、私も1年のブランクを感じずカホコのお母さんになれたので、本当に楽しかったです。


遊川和彦/脚本家

東京都生まれ、小学校1年から広島県大竹市育ち。
広島大学政経学部を卒業後に上京。テレビ制作会社のディレクターなどを経て、1987年に脚本家デビュー。
以後、テレビドラマの脚本家として、25年以上にわたり話題作を次々と発表。
2003年には スペシャルドラマ『さとうきび畑の唄』で文化庁芸術祭大賞を受賞。
2005年には 涙そうそうプロジェクト『広島 昭和20年8月6日』で日本民間放送連盟賞番組部門・最優秀作品を受賞。また2005年には『女王の教室』で、第24回向田邦子賞を受賞した。
2011年には、最終回の視聴率が40%を超えた『家政婦のミタ』を発表。この作品で、2012年東京ドラマアウォード脚本賞を受賞。
2012年下半期に放送のNHK連続テレビ小説『純と愛』の脚本を担当。
脚本家としては珍しく、撮影や編集の現場に足を運び、チームの一員としてスタッフ全員で高みを目指すことをスタンスとしている。

【そのほかの主な作品】
『オヨビでない奴!』『金太十番勝負!』『ママハハ・ブギ』『予備校ブギ』
『学校へ行こう!』『ADブギ』『十年愛』『もしも願いが叶うなら』『禁断の果実』
『人生は上々だ』『真昼の月』『智子と知子』『GTO』『魔女の条件』『オヤジぃ。』
『お前の諭吉が泣いている』『恋がしたい恋がしたい恋がしたい』『おとうさん』
『幸福の王子』『夫婦。』『誰よりもママを愛す』『演歌の女王』『学校じゃ教えられない!』
『曲げられない女』『リバウンド』『〇〇妻』『過保護のカホコ』

ENEOSプレゼンツ あさナビ
FM93AM1242 ニッポン放送 月-金 6:43-6:49

ニッポン放送 ニッポン放送
Copyright Nippon Broadcasting System, Inc. All Rights Reserved.