ヒーロー映画が盛り上がる定義とは…。『X-MEN:アポカリプス』 しゃベルシネマ【第49回】

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さぁ、開演のベルが鳴りました。
支配人の八雲ふみねです。
シネマアナリストの八雲ふみねが、観ると誰かにしゃベリたくなるような映画たちをご紹介する「しゃベルシネマ」。

今年から祝日として、8月11日が「山の日」に制定ましたね。
一足早いお盆休みを楽しんでらっしゃる方も多いのではょうか。
そこで今回の「しゃベルシネマ」では、「山の日」から全国公開となる映画『X-MEN:アポカリプス』を掘り起こします。

いよいよ「X-MEN」シリーズが完結!

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舞台は、紀元前3600年。
歴史上で最初のミュータント、アポカリプスは堕落した文明を滅ぼす『神』として君臨していた。
しかし裏切りにあい、古代エジプトのピラミッドの中に封印されてしまう。

時は変わって1983年。
眠りから目覚めたアポカリプスは、核兵器を開発するなど人類は堕落していると判断し、新しい秩序をもたらすために、マグニートーら4人のミュータントを“黙示録の四騎士”として従え、世界を浄化しようと計画。

プロフェッサーXやミスティーク率いる若きX-MENはアポカリプスの計画を止めようと立ち向かうが、アポカリプスはミュータントの力を吸収する最強能力の持ち主だった…。

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マーベルコミック原作の人気アクション大作『X-MEN』シリーズ第6弾にして完結編となる本作。
マイケル・ファスベンダー、ジェニファー・ローレンス、オスカー・アイザックといった実力派スターたちが集結。
VFXを駆使した壮絶なバトル描写はシリーズ最高の興奮度。
X-MEN結成をめぐるエピソードにも注目です。

監督を務めるのは、『X-MEN』シリーズ育ての親とも言える、ブライアン・シンガー。
自らメガホンを取ったのはシリーズ第1作、第2作、第5作、そして今作。
登場キャラクターが多すぎることから途中、作品の方向性が迷走しかけたような感もなきにしもあらずだった『X-MEN』シリーズ。
新作を観ると、その複雑さゆえ頭の中がショートしそうになることもありましたが、ブライアン・シンガーが今作を手がけたことで、ようやくシリーズとしての着地点が定まったような印象を受けました。

最強の敵、アポカリプスから目が離せない!

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さてヒーローものの定義として、敵役が強ければ強いほど作品として盛り上がるのは定説。
そこへいくと本作の敵は、ラスボス的な強さを誇っています。
なんてったって“黙示録(=アポカリプス)”の名を持つ怪人物ですから。ハンパじゃありません。
自分の身体を変幻自在に形を変え、テレポート能力を持ち、ハルク並の怪力で知能も高い、そしてほぼ不老長寿。
これだけでもスゴイのに、強力なテレパシー能力を手に入れたいがために、X-MEN集団からプロフェッサーXを連れ去ってしまうって…。
欲張りすぎだぞ、アポカリプス!

ちなみに演じているのは、『スター・ウォーズ フォースの覚醒』でポー・ダメロンを演じたオスカー・アイザック。
残酷で暴力的なくせに、どこか人間臭さがあるアポカリプスを文字どおり“怪演”しています。

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「完結編」と言いながらも、2017年にヒュー・ジャックマンのウルヴァリン卒業作品『ウルヴァリン3(仮)』 が、そして2018年に『デッドプール』の続編が、さらには『ガンビット』の製作がすでに決定。
「X-MEN」サーガは、まだまだ広がり続ける様子。

そういった意味でも、本作はやはり外せません!
シリーズファンならずとも観ておくべき一作ですよ。

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2016年8月11日から3D/2D全国ロードショー
監督:ブライアン・シンガー
出演:ジェームズ・マカヴォイ、マイケル・ファスベンダー、ジェニファー・ローレンス、チャニング・テイタム、タイ・シェリダン、アレクサンドラ・シップ、オスカー・アイザック他 ほか
© 2016 MARVEL & Subs. © 2016 Twentieth Century Fox
公式サイト http://www.foxmovies-jp.com/xmen/

連載情報

Tokyo cinema cloud X

シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信。

著者:八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com/

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