自民党総裁選挙~カギは安倍総理が党員票でどれだけ差をつけられるか

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(9月20日放送)ジャーナリストの鈴木哲夫が出演。自民党総裁選で党員票に注目する理由と、当選後の内閣改造について解説した。

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2012年自由民主党総裁選挙 街頭演説会にて演説を行う安倍(2012年9月16日、長野県長野市)(安倍晋三 – Wikipediaより)

自民党総裁選最後の訴え~安倍総理は秋葉原へ・石破氏は渋谷へ

今日投開票される自民党総裁選に立候補している2人の候補は、昨日都内で最後の街頭演説を行った。安倍総理大臣はJR秋葉原駅前。石破茂元幹事長はJR渋谷駅のハチ公口前でそれぞれマイクを握り、集まった聴衆に支持を訴えた。

飯田)今日、国会議員が票を投じます。地方票に関しては既に締め切りは過ぎています。まずは演説の模様を、安倍総理から聞いていただきます。

安倍総理)みなさん、批判だけしていても、何も生み出すことはできないのです! 私たちに求められているのは、具体的な政策です。具体的な政策を前に進めていくことこそ、私たちに求められている! 私たちは無駄な批判はしません! 私たちは愚直に政策を作り、それを誠実に前に進めて参ります。

飯田)続いて、石破元幹事長の演説です。

石破元幹事長)政府はすべてを捧げて、国民のために。そういう政府でなければなりません。誰のために我々は奉仕をするのでしょうか? 国民1人1人のために、すべてを擲(なげう)って、国民のために奉仕をするから、我々は国会議員なのです。そういう当たり前の政治をこの日本に取り戻すために、石破茂は全身全霊で戦って参ります。

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石破茂 – Wikipediaより

安倍総理は党員票で差をつけなければ今後の選挙に支障をきたす

飯田)「カギは地方票」など、いろいろ言われていますが、どう思いますか?

鈴木)大きな流れでは、「国会議員票で安倍さんを支持する」と意思表示している人が相当多いですからね。これから投票ですが、流れは安倍さんということで行くのではないでしょうか。
よく「党員票がポイント」と言われていますが、何がどうポイントなのかを考えなければいけません。国会議員票は圧倒的に、おそらく8割以上は安倍さんと言われています。
しかし、問題は党員票がどのくらいの比率になるかです。この結果で何が生じるかというと、
例えば党員票で安倍さんがあまり引き離せなかった場合、「国会議員の考えと、党員の考えが違う」ということになってきます。そうなると、党員が全国で国会議員たちを誕生させて、頑張って支えています。その人たちの安倍さんに対する考えが党員たちとは違う。そんな風に意識の差にズレが生じると、来年の統一地方選挙や参議院選挙で、党員が最前線で戦うときに、影響が出てくるわけです。
だから、ポイントなのは「今日の党員票がどれくらいの比率になるのか?」です。それによって、もし安倍さんがそこで圧倒的でなくとも引き離せなければ、国会議員の、永田町の論理と党員の意識の差が出てくる。もし安倍さんが3選しても、ここをきちんと修復しないと来年の選挙が厳しくなってきます。
これらは全部仮定の話ですが、国会議員票は圧倒したけれど、党員票は石破さんに入ったような場合は、安倍さんは3選しても地方をきっちり回って、地方の党員たちとしっかり意思統一をするとか、今後の政策の方向性について議論するとか、地方を行脚するとか、そういうことをして備えなければいけない。それを放っておいて「総裁選に勝った!」では、大変なことになる。
そういう意味でも、党員票がどんな結果になるか、非常に注目することになりますね。

飯田)午後に投票と開票が行われるようですね。

総裁選 自民党 安倍 石破 選挙 党員票 演説 自由民主党 野田 岸田 斎藤健

齋藤健 – Wikipediaより

最後の任期となるため体制作りは難易度の高い作業となる

飯田)神奈川県川崎市の方から、総裁選後について質問のメールです。「齋藤健農林水産大臣が『石破さんを支持するなら辞表を出してからやれ』と言われた話とか、冷や飯発言などでしこりが残りそうですよね。岸田さんも出馬して、3人で政策論争をやって欲しかったです」といただいています。

鈴木)仰るとおりです。総裁選が始まる前に、出る人はみんな出るべき。石破さんも岸田さんも出るべきであるし、問題を起こす前の段階では野田さんも出るという、「そういう総裁選をやって、それが自民党の活力である」と指摘していました。それと、やはり溝ですね。安倍さんが勝っても、そこをどう修復していくかです。これは「勝った安倍さん」でないとできないのです。「勝ったから潰す」ではなく、勝ったからこそ心を広くして、どうやって溝を修復していくかです。そこも安倍さんにかかっています。

飯田)もう次の話になっていて、今日の産経新聞の1面記事では、「10月1日に内閣改造・党役員人事をする」とあります。

鈴木)ここも難しいです。安倍さんに次はない。「3選してバンザイ!」ではないのです。「次がない」ということは、だんだん求心力が落ちていく。政権とはそうなのです。後が見えてきてしまうと、「次がないのだから、安倍さんの言うことを聞かなくてもいいじゃないか」となってしまう。そうなると、うごめき出す人たちがいるわけです。これは今回出馬した対抗馬の石破さんだけではない。次のキングメーカーを狙っているような人たちが、「次の総裁候補は誰だ」と考えながら、いままでのように「安倍さん、何でもいいですよ」みたいに言わなくなってくる可能性もある。安倍さんにしてみればそういう人たちをどう束ねて、人事や体制をグリップするかです。今度の人事は、そういう部分で考えると難しいですね。頭を使うと思います。

飯田)それも、現職だけでなくOBも含めてですからね。

飯田浩司のOK! Cozy up!
FM93AM1242ニッポン放送 月-金 6:00-8:00

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