2回目の米朝首脳会談は非核化交渉が進んでいないため

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ニッポン放送の「飯田浩司のOK! Cozy up!」(9月12日放送)に数量政策学者の高橋洋一が出演。現在の米朝の非核化交渉について解説した。

北朝鮮が2回目の米朝首脳会談を要請、日程調整進む

アメリカホワイトハウスのサンダース報道官は10日の記者会見で、トランプ大統領が北朝鮮の金正恩委員長から、2回目の米朝首脳会談の開催を求める親書を受け取ったと発表した。トランプ大統領は会談に応じる意向を示していて、すでに両国で準備を進めていることも正式に表明した。

飯田)開催されると、6月12日に行われたシンガポールでの米朝首脳会談以来ということですが。今回は親書を持って来た。

高橋)交渉が止まっているのでしょうね。完全に非核化という話について齟齬が出ているから、やらざるを得なくなったということだと思います。1年以内に非核化というのは文在寅が言ったことですが、そうではないということが、アメリカも直接交渉して分かったのではないですか?

飯田)それすら本当にやる気があるのか? と。

高橋)今回を見て真意がどうか、ということでしょう。特にアメリカ人の感覚では、口約束でなく実績を求めますよね。これが果たしてできるのかどうか。

飯田)段階的でも良いから何かやらないと。

高橋)一方で核開発をしているという証拠も出ています。そうするとアメリカ的には認められないですよね。北朝鮮は朝鮮戦争の終結をしたいけれど、アメリカの制度では戦争終結の手続きをするとなると、議会なのです。大統領ではできない。そう簡単ではないと思いますよ。

飯田)議会を納得させるだけの…。

高橋)ものがないとできないわけです。今度の中間選挙をにらんで、議会のやり方を北朝鮮も見ているかもしれません。どのくらい勝てるのかと(笑)。

飯田)そういう意味で様子見もありつつ、パイプは残しておかなければと。

高橋)残さないといけないからやるのでしょうね。どういう形になるにしろ、トランプもこれで変な妥協をしたら大変なことになる。議会から突き上げられますからね。

核実験場の爆破は証拠隠滅とも言える

飯田)北朝鮮としては、豊渓里(プンゲリ)にある核実験場を爆破する映像を公開したり、誠意を見せたつもりでいたのでしょうがね。

高橋)でも爆破することで、本当はいままでどのくらい実験していたかの証拠隠滅とも言えますよね。

飯田)確かに。

高橋)爆破しないで「こういう風にやりましたが、このくらい核物質がありそうです」というところまで示すのがいちばん良いですよね。どのくらい持っているかが分かるじゃないですか。

飯田)ここへ来て、アメリカのワシントンポスト記者のボブ・ウッドワードさんという方が「FEAR(恐怖)」という暴露本を出して、在韓アメリカ人の退避をトランプ大統領がツイッターで呼び掛けようとしたところ、周りから必死に止められたと。「こんなことをしたら朝鮮戦争になります!」と。これはトランプさんを批判していますが、こういうものが出てくるのは北朝鮮にとってプレッシャーなのではとも思いましたが。

高橋)そうでしょうね(笑)。本当の話が分かりますしね。

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