新青森駅「海鮮小わっぱ」(1,000円)~暮らしに密着する青森の温泉文化「たらポッキ温泉」

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【ライター望月の駅弁膝栗毛】

701系電車 青森 駅弁 弁当 新青森駅 海鮮小わっぱ たらポッキ温泉

701系電車

奥羽本線・鶴ヶ坂駅に、弘前からの普通列車・青森行が入ってきました。
鶴ヶ坂は青森市内にある無人駅で、新幹線と接続する新青森までは2駅・10分ほど。
普通列車は2両から長くても5両編成ですが、広い構内なのは、昔は特急「白鳥」や寝台特急「日本海」など、日本海縦貫線の長編成の列車が行き交っていた名残でしょうか。
勿論、今も貨物列車との擦れ違いがありますから、その設備は活かされているようです。

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たらポッキ温泉

青森市は、全国でも有数の「温泉のまち」として知られています。
市街地には天然温泉の公衆浴場が点在しており、朝から晩まで地元の方で賑わいます。
鶴ヶ坂駅から歩いて2分ほど、まだ駅構内が見える場所にあるのが「たらポッキ温泉」。
「たらポッキ」とは、酒のつまみでおなじみ、鱈でチーズを挟んだアレです。
実はこの温泉、日本で初めてチーズ鱈を開発した「三幸食品」が作った公衆浴場なんです。

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たらポッキ温泉

やや緑がかった熱めのお湯が、いっぱい掛け流されている「たらポッキ温泉」のお風呂。
今から30年あまり前、昭和59(1984)年に990mほど掘削して湧き出したというお湯(源泉名:田川温泉)は、45.1℃、ph8.1、成分総計4001mg/kgのナトリウムー塩化物・炭酸水素塩泉。
濃いめのお湯だけに、よく温まり、湯上がりはなかなか汗が引かない良質な温泉です。
元々は、三幸食品が工場用の井戸水を掘っていたところ、温泉が出てきたのだそう。
ともあれ、このお湯に日常的に入ることが出来る青森市民の皆さんが羨ましいもの。
弘前エリアの旅の帰り、列車を1本落としてひと風呂楽しんでから新幹線もアリですね!

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海鮮小わっぱ

そんな新幹線で駅弁をいただくなら、人気駅弁の1つ「海鮮小わっぱ」(1,000円)!
新青森駅弁を手掛ける「幸福の寿し本舗」が製造しています。
「海鮮小わっぱ」は平成27(2015)年の秋、東日本エリアで行われた「駅弁味の陣」に向けて開発が行われ、見事、3位入賞を果たしました。
この結果、しばしばメディアに取り上げられ、人気駅弁の仲間入りを果たしたそうです。

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海鮮小わっぱ

【お品書き】
・ご飯(青森県産・青天の霹靂使用)
・味付けいくら
・蒸しうに
・かに
・わかめ
・茎わかめ
・味付けつぶ貝

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海鮮小わっぱ

「幸福の寿し本舗」によると、海に面した青森だけに、海鮮系駅弁は手堅い人気があるそう。
加えて、この春からは、米を青森の新しいブランド米「青天の霹靂」に切り替えました。
何より、「小わっぱ」なのが多すぎず少なすぎず、ちょうどいいんですよね。
新青森から東京までの3時間、青森の地酒とたらポッキで一杯やりながら、「海鮮小わっぱ」でお腹を満たして、青森旅の〆としてみてはいかがでしょうか。

E5系 はやぶさ 東北新幹線 新青森~七戸十和田間 青森 駅弁 弁当 新青森駅 海鮮小わっぱ たらポッキ温泉

E5系「はやぶさ」、東北新幹線・新青森~七戸十和田間

東京~新青森間は、東北新幹線「はやぶさ」で最速2時間59分。
これからの時期、青森は稲刈り・そしてリンゴの収穫の時期を迎えます。
そして寒くなるほど、魚はどんどん脂がのって美味しくなり、人は温泉が恋しくなります。
名湯、秘湯、街なかの日帰りまで・・・青森の温泉は地元の暮らしにも密着しています。
この秋は新幹線でビュンと、青森へ足を運んでみてはいかがでしょうか。

連載情報

ライター望月の駅弁膝栗毛

「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!

著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/

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