「折り紙つき」の折り紙は何の紙?

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「折り紙つき」の折り紙は何の紙?
色とりどりの紙に、千差万別のかたち。子供もできる簡単な折り方から、中には個展で展示するような大作にもなる「折り紙」。私たちになじみ深い折り紙遊びですが、その人気は海を越え、海外でも「ORIGAMI」と日本語の呼び方で親しまれています。中にはヨーロッパなどで独自に発達した「折り紙」もあるとか。

私たちがよく知る折り紙が広く普及したのは、一般的に江戸時代とされています。実は「折り紙」にはこの時代、2つの意味がありました。今のように折って遊ぶ折り紙は「遊戯折紙」と呼ばれ、通常の「折り紙」と区別して呼ばれていました。

ではこの時代の「折り紙」とは何を指したのか? 今の時代にもその名残が少し残っています。それが「折り紙つき」という言葉です。「この店の朝食は折り紙つきだね」など、商品やサービスの確かな水準が保証されている場合に使う言葉ですね。

この場合の折り紙は「折形」と呼ばれ、古くは鎌倉時代に原型が誕生したそうです。それが室町時代以降、武家の礼法のひとつとして確立しました。基本的には紙を半分に折った文書のことを言い、公式文書や贈呈品の目録などが該当しました。心をこめ、折り目正しく折ることで、由緒正しきものとして相手に渡していたようです。

その文化がやがて公文書、美術品などの鑑定書に使われ、「折形がついているもの」、すなわち「折り紙つき」と言われるようになったそうです。

あらゆる年齢・国籍も関係なく遊べる折り紙が、原型をさかのぼれば由緒正しい礼儀作法にたどり着くのは、何だか不思議な感じがしますね。私たちが当たり前に使っている言葉も、何百年と経った後の世界では、もしかしたら全く別の言葉に変わっているのかもしれません。

「折り紙つき」の折り紙は何の紙?
今回は、野田市郷土博物館で開催されている市民アート展「紙わざ」をご紹介しましょう。
かみざわの“かみ”は、ペーパーの「紙」、私たちの身近な素材である「紙」で作られた様々なアートを展示しています。

作者は野田市にお住まいか、通勤・通学している方。野田市を拠点に活動する方々などです。

私も以前、“バラの花”の折り紙にハマっていたことがあるんですが、「紙」は、折る・切る・貼る・組み合わせる…など、アイデアや工夫次第で様々な形に変化しますよね。みなさんの個性豊かな作品を是非ご覧ください。

今月25日(土)には、作者による「ギャラリートーク」も行われます。

「紙わざ ~紙で遊ぶ、紙を愉(たの)しむ、紙で彩る(いろどる)~」は来月24日(月)まで開催されています。入館料は無料。火曜日はお休みです。
詳しくは、野田市郷土博物館のホームページをご覧ください。

開催イベント
■寺子屋講座 まちの仕事人講話 平成30年8月19日(日)
日々のワクワクから、子どもの“生きる力”育む秘訣教えます!

■寺子屋講座 まちの仕事人講話 平成30年9月2日(日)
ナマのあきおが喋る、“ことば”で表現するって、こんなに楽しいんだ!

■寺子屋講座 芸道文化講座 平成30年9月16日(日)
折り紙へのいざない~折り鶴でアート作品を作ってみませんか?~

■コンサート 平成30年9月23日(日祝)
第34回ミュージアム・コンサート
「小さな木の笛&ギターのオータム・コンサート」

利用案内
開館時間:午前9時~午後5時

入館料:無料

休館日:毎週火曜日(祝日となる場合は開館)
年末年始(12月29日~1月3日)
詳しくはこちら

【ハロー千葉】

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