「青森・十和田」の元気が出る温泉と元気が出る駅弁!~新青森駅「焼肉だらけ」(1,100円) 【ライター望月の駅弁膝栗毛】

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東北新幹線の開業に伴って、かつての東北本線の青森県内を担っている「青い森鉄道」。
この青い森鉄道が走る「青森」・・・読者の皆さんは「どんなモノ」をイメージされますか?
「りんご」「ほたて」「太宰治」「お相撲さん」、さては今日から始まる「ねぶた」・・・。
望月にとって「青森」は、圧倒的に「温泉と食」の県です。
青森ほど素晴らしい「温泉」と美味しい「食べ物」を兼ね備えた県は全国的にもなかなかありません。

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数ある青森の温泉の中でもトップクラスの素晴らしいお湯を誇るのは「蔦温泉旅館」(十和田市)!
「蔦温泉」について記された最古の記録は、平安時代の久安3(1147)年といいますから、既に850年以上の歴史があります。
現在の本館は大正7(1918)年築で、吉田拓郎(よしだたくろう)さんが唄った「旅の宿」のモチーフになった宿としても有名。
去年(2015年)に亡くなった作詞家の岡本おさみさんが、夫人と泊った際にヒントを得て生まれた歌と言われています。
岡本おさみさんが泊った新館の66号室は現在、本館に移築され、同じく「66号室」として宿泊客の人気を集めています。

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「蔦温泉」の何が素晴らしいか・・・それは間違いなく「風呂」!
「蔦温泉」の風呂は全て源泉の上に浴槽が設けられている「足元湧出」、いわば「源泉湧き流し」の風呂なのです。
浴槽は「泉響の湯」(男女別)、「久安の湯」(男女入替制)、「家族風呂」(要予約)の3つありますが、全て足元湧出。
ブナの浴槽の底板には、少しずつ隙間が空いていて、そこから湧き上がったばかりの劣化していないピュアなお湯が溢れてくるんです。
底板まで見える透き通ったお湯を眺めていると、時折下からぷくぷく~っと気泡が湧き上がり、鏡のような水面が波打つ様子が見られます。

私は毎年7月の3連休に「蔦温泉」に泊まって定点観測しているのですが、今季さらに魅力がアップしたのが「久安の湯」。
「久安の湯」は大正時代に旅館棟の風呂として誕生、平成2(1990)年に改築しましたが、今も昔ながらの佇まいが残る「蔦温泉」で最もレトロな風呂。
今季からはボディソープなどが撤去され入浴専用となり、浴室に漂う木の香り、湧き上がるお湯の鉱物の匂いを存分に楽しめるようになりました。
しかも、宿の方が1つの浴槽でも、場所によって湧き上がる湯温が違うことなど、お湯について「解説」してくれる時間帯も・・・。
47.3℃、ph6.9、成分総計1,460mg/kgのナトリウムー硫酸塩・炭酸水素塩・塩化物泉(phのみ旧分析表の数値)という分析表からでは分からない点をフォローしていただきました。

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加えて「青森」には、掛け流しの湯端で「寝る」という素晴らしい文化があります。
はじめ熱めのお湯でサッと温まった後、湯端でゴロリとしてのんびりするのが「青森流」。
特に「蔦温泉」のように止めどなく溢れてくる温泉ですと背中はいつもポカポカ、冷めてきたらまたお湯に浸かって温まるのを繰り返す・・・。
「久安の湯」の高い天井を眺めながら、木とお湯の匂いに包まれボーッとしているだけで、自然のパワーがチャージされるような気がします。
ココでゴロンとするために、私はこの10年、ほぼ毎年「蔦温泉」に通い続けているようなものです。

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「蔦温泉」で心のパワーチャージをしたら、さらに「食」でパワーチャージを!
青森の名物といえば、焼肉じゃなくて・・・「焼肉のたれ」!
特に十和田市に本所を置く「上北農産加工農業協同組合」の「スタミナ源たれ」は、県内シェア70%とも伝えられる青森のスタンダード!
やっぱり青森名産の「にんにくとリンゴ」を使っているとなれば、焼肉もいつにも増して美味しそう!
そんな「源たれ」を使った駅弁が、新青森駅弁「つがる惣菜」の「焼肉だらけ」(1,100円)です。

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つがる惣菜は「○○だらけ」という駅弁をいくつも出していますが、その第3弾として登場したのが「焼肉だらけ」。
青森県産牛のカルビ焼、青森県産桜姫鶏の塩照焼、青森県産ガーリック豚の味噌焼の3つがガッツリ入っています。
おかずは高野豆腐と人参などの煮物と胡瓜の漬物の付け合わせ程度で「肉に特化」しているのが特徴で、青森旅にはホントに有難い存在なのです。
それというのも、青森の温泉に宿泊すると、宿のご飯はウニや帆立、イカなどの魚介系がメインとなります。
新青森から帰る段階には「魚はもう十分・・・」という状態になっており、肉駅弁が「神様」に見えてくるのです。
しかも、青森の皆さんの普段の食卓で使われる「スタミナ源たれ」を使った焼肉が味わえるのも、旅行者にとっては嬉しいものです。

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「蔦温泉」からの散策コースでは定番の「蔦沼」。
紅葉のシーズンには運がいいと、沼が赤く燃えるように染まります。
青森・十和田の素晴らしいお湯と十和田由来の駅弁で元気をいっぱいチャージして、夏を乗り切ってみては!?

「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
「ライター望月の駅弁膝栗毛」
(取材・文:望月崇史)

【ごあいさつ】
はじめまして、放送作家の望月崇史(もちづき・たかふみ)と申します。
ニッポン放送には、昔の有楽町の社屋の頃から、かれこれ20年お世話になっています。
最近では、月~木・深夜24時からの「ミュ~コミ+プラス」で放送された、
ルートハンター」のコーナーに、5年ほど出演させていただきました。

そんな私がライフワークとしているのが「駅弁」の食べ歩き。
1年間に食べる「駅弁」の数は多い年でのべ500個。
通算でも4500個を超えているものと思います。
きっかけとなったのも、実はニッポン放送の番組。
2002年~05年に放送された「井筒和幸の土曜ニュースアドベンチャー」の
番組ウェブサイトで「ライター望月の駅弁膝栗毛」を連載することになり、
本格的に「全国の駅弁をひたすら食べまくる生活」に入りました。
以来、私自身のサイトや、近年は「ライター望月の駅弁いい気分」というブログで
「1日1駅弁」を基本に「駅弁」の紹介を続けています。
”駅弁生活15年目”、縁あってニッポン放送のサイトで連載させていただくことになりました。
3つの原則で「駅弁」の紹介をしていきたいと思います。

①1日1駅弁
②駅弁は現地購入
③駅弁のある「旅」も紹介

「1日1駅弁」ですので、日によって情報の濃淡はありますが、
出来るだけ旬の駅弁と鉄道旅の魅力をアップしていきますので、
ゆるりとお付き合い下さい。

【プロフィール】

望月崇史(もちづき・たかふみ)望月

1975年12月8日静岡県生まれ。
早稲田大学在学中から、ニッポン放送で放送作家に。
卒業後の2002年「井筒和幸の土曜ニュースアドベンチャー」の番組サイトで始めた
ライター望月の駅弁膝栗毛」をきっかけに、全国の駅弁食べ歩きをスタート。
以来およそ15年、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。
1日1駅弁のウェブ紹介を日課とし、これまでに食べた駅弁は4500個以上。
ニッポン放送「ミュ~コミ・プラス」ルートハンター、鉄道特番などにも出演。
丸の内朝大学・温泉クラスの講師も務める。