翁長知事死去~誰が翁長さんの意志を継ぐのか

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(8月9日放送)にジャーナリストの鈴木哲夫が出演。沖縄県の翁長知事の死去と、今後の沖縄県知事選について解説した。

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2018年7月27日、沖縄県庁で記者会見する翁長雄志知事 写真提供:共同通信社

沖縄県の翁長知事が死去~辺野古新基地の反対を貫く

アメリカ軍の普天間飛行場の、名護市辺野古への県内移設計画に反対し、膵臓ガンの治療を受けながら公務を続けてきた沖縄県の翁長雄志知事が、昨日、沖縄県浦添市の病院で亡くなった。享年67歳だった。

飯田)翁長さんは、もともと自民党沖縄県連幹事長も務めていた方です。2014年の県知事選で初当選し、辺野古への移設反対を最後まで貫いてきました。
昨日の昼に「意識混濁」とニュースが飛び込んできました。それに驚いていたら、夜には「亡くなった」とニュースが入ってきました。

鈴木)定例県議会の前に永田町では、「翁長さんは引退表明をするのではないか、そして秋の県知事選には出馬しない。新候補でオール沖縄、反基地派として宣言するのではないか」という情報が流れていました。そのとき同時に、「やはり体調が芳しくないのでは」という話もありました。しかし、県議会が始まっても普通にちゃんとやっていましたよね。だから、「どうなんだろう?」というのはありました。

“オール沖縄”という新しい概念を作った翁長知事

飯田)昔の言い方ですが、「保守と革新」の2つを纏められるのは翁長さんしかしないと言われていましたね。

鈴木)「オール沖縄」という新しい概念ですね。もともと保守の政治家ですし。だから、翁長さんが反基地として知事を一生懸命やっていることに対して、ある種の違和感とか、「あれ、昔はどうだったの?」という声もたくさんあったのです。だけど、新しい時代になって、外交安全保障の世界構造が変わっていくなかで、オール沖縄という新しい概念みたいなものを作ってきた。この功績は非常にあると思います。

知事選が前倒しに~オール沖縄は“弔い合戦”となる

鈴木)ポイントは、これによって知事選挙が前倒しになることです。つまり、11月に予定されていた、ある意味では自民党なども、スケジュールが変わって前倒しになります。死去を通知した翌日から50日以内ですから、9月中に行われるという感じになってくる。自公は「この人を推そう」と候補の流れが出きていますが、逆に反基地のオール沖縄は誰を候補にするのか。急速にいまから進んでいくと思います。もちろん、何人か名前は挙がっていますが、知事選が前倒しになることで、自公も選挙戦術を練り直さなければいけないし、戦う側も「弔い合戦の選挙」に翁長さんサイドはなるわけです。だから、そういう意味では選挙の構図が少し変わってくるでしょうね。

飯田)オール沖縄サイドは、副知事でいま職務権限を代行している1人である謝花さんなど名前はいくつか挙がっています。元名護市長の稲嶺さんや、国会議員の方など。
一方で、保守の方は、宜野湾市長の佐喜眞淳さんを自民党サイドは推すと言われています。そして、元日本青年会議所会頭の沖縄観光コンベンションビューローの会長もやっていた安里繁信さんも出馬表明をしています。

鈴木)最大のポイントは、「翁長さんの意志を誰が継いで、顔になるか」ですね。もちろん、地元の人たちとなりますが、知名度も含めて、名前は言いにくいところですが、国会議員のなかから選ぶのではないかという声も聞こえてきています。
どちらにしても、9月には自民党の総裁選もあります。

飯田)自民党総裁選との絡みがあるのですね。

鈴木)それで、お互いにどう影響しあうのかも争点として、この辺も、ポイントになってくるかもしれません。

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