北朝鮮とイランに圧力~戦略的なトランプ大統領の外交

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(8月7日放送)にジャーナリストの有本香が出演。トランプ大統領の外交戦略とイラン国内の状況について解説した。

トランプ大統領、イラン核合意離脱に伴う制裁再開の大統領令に署名

トランプ大統領は6日、アメリカのイラン核合意離脱に伴う制裁の一部を日本時間7日の午後1時過ぎから順次再発動することを命じる大統領令に署名した。制裁再開によってイラン政府はアメリカ紙幣を購入できなくなり、ペルシャ絨毯の対米輸出も禁止される。また、イラン産原油の禁輸など、影響の大きい制裁は11月5日に再開すると明記した。

飯田)アメリカは、イランが貿易や金融取引で得た外貨を核開発に使っていると見ていて、その資金源を断つのが狙いということです。原油の禁輸、11月5日再開。中間選挙ギリギリのタイミングですね。

有本)そういうところを読んで突いてきているという点においては、トランプ大統領の外交というのはところどころ疑問に思うことはあるけれど戦略的であることは間違いなくて、きちんとしたエリートの外交官たちが考えてくることとは全く違うのだけれど、筋道としては読み筋があるという感じがします。ただ、リ・ヨンホ外相がイランをまた訪問するという情報も出てきていますよね。結局それも、北朝鮮がイランに対していろいろな武器を売る。イランは対イスラエルを考えて北朝鮮から技術や武器を購入するという関係が成り立ってきたわけですけれども、イランを抑え込むことはリスクも非常に高いけれども、中東でのイランと東アジアでの北朝鮮両方に対して圧力を加えるという意味では効果的ですよね。

飯田)核不拡散というところで、北朝鮮は残念ながら既に技術は持ってしまっている。これがイランにもし入ったら……。

イランは経済難で主要都市でデモ

有本)更に販路が拡大していく可能性があるじゃないですか。これは非常にまずい。
私は、今年の夏にイランへ行くことを計画していたのですよ。

飯田)えっ!そうだったのですか。

有本)だけどやっぱりインフレが凄いのですよ。

飯田)いまイラン国内は経済が厳しくなっていますね。

有本)私たち外国人にとっては悪い部分ばかりではないのですけれども、ずっと通貨の価値が下がっているわけです。ちょっとしたものを買うのにも物凄い額になるわけですね。これはどういうことを誘発しているかというと、一般の国民の生活がどんどん苦しくなっているわけです。主要都市でも規模の大きなデモが起きていて、反米デモと言われているけれども、政権にも向いているのです。治安が悪化するという恐れも出てきていますから、予断を許さなくなってきていると思います。

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