石破氏が安倍総裁を牽制するも~総裁選はもう半分終わってしまった?

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(7月27日放送)に外交評論家の宮家邦彦が出演。自民党総裁選の現状とこれからについて解説した。

自民党総裁選「謙虚な政府」を争点に~石破氏が安倍総理を牽制

自民党の石破茂前幹事長が昨日、都内で講演した。党綱領で国会を公正に運営し、政府を謙虚に機能させるとの文言に触れ、「全ての人に公正な政策や条件作りに努めているか、そういうことが問われる総裁選でなければならない」と強調。安倍総理を牽制している。

石破氏)選挙は行われるべきものであります。外交であり、安全保障であり、社会保障であり、経済であり、教育であり。全ての分野にわたって国民に、有権者に自らの考えを誤りなく提示するということが必要であります。

飯田)お聴き頂きましたように石破前幹事長、選挙は行われるべきだということを強調しましたが、出馬の明言はありませんでした。総裁選ですが、岸田さんは総理支持を明言し、総裁選に出ないことになりました。総理圧倒的有利という形で進んでいくのでしょうか?

宮家)昨日、勉強会がありましてね。官邸に詰めている記者の方が来られたので、「どうしました?」 と聞いたら「総裁選が半分終わっちゃった、暇だ」と言っていました。

飯田)半分終わっちゃった。なるほど。

宮家)岸田さんは岸田さんらしい堅実な判断をされたなという気はするし、石破さんは当然有資格者ですから気持ちはわかるのですが、確かに選挙はやらなくてはいけないですよね。謙虚でない政治というのはあるべきではないわけだから、これが本当に争点になるのかなと思いますね。もう少し具体的な政策に盛り上がっていけばいいと思うのですけれども、どうも「終わっちゃった」と言う人がいるくらいですから心配になってはいます。

飯田)憲法9条に関しても、総理は国会後の会見で「当然争点になるんだ」と言っていました。9条の考え方について、実は石破さんと総理がまとめた自民党の案というのは少し違うわけですよね。

宮家)だけどそれは大きな流れとしてそれほど違っているわけじゃない。野党とは比べ物にならないくらい近いですから、それは何とかなると思うけれど、それもなかなかいまの状況では難しいと言えるかもしれません。

党内での議論が減ってしまっている

飯田)党内で政策論争をしてというのが、もともとの総裁選で。

宮家)中選挙区の時代は、各派閥が実質的には小さい政党だったのです。一党独裁なんかじゃない、ミニ保守政党の連立政権だったのですよ。ところが小選挙区制になって総裁と幹事長の力が強くなって、初めて一枚岩になったのです。だから昔の方が政策論議はあったし、どっちが良いかというと、党内という観点からすると議論が減っているのかもしれません。それは良くないなと思います。

飯田)選挙改革のときは、それが決められる政治だというのもあってこうなったけれども、ベストな選挙制度というのはないんですかね?

宮家)常にこちらを立てればあちらが立たなくなる。本来、小選挙区にして、各政党が一枚岩になって頑張らなきゃいけないのは野党なのですよね。野党が頑張っているかに関しては明言を避けますが、完璧な選挙制度はないですね。常に改革の余地があるということでしょう。

飯田)総裁選は9月で、投票日もまだ決まっていませんので。これから先ということですね。

宮家)これからですから、終わったなんて言わせないで欲しいです。

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