しゃベルシネマ

巨匠ゴダールが愛した女性って、どんな人?『グッバイ・ゴダール!』

【しゃベルシネマ by 八雲ふみね 第445回】

さぁ、開演のベルが鳴りました。
支配人の八雲ふみねです。
シネマアナリストの八雲ふみねが、観ると誰かにしゃベリたくなるような映画たちをご紹介する「しゃベルシネマ」。

今回は、7月13日に公開したばかりの『グッバイ・ゴダール!』を掘り起こします。


ゴダール2番目の妻の自伝的小説を映画化


パリの大学で哲学を学んでいるアンヌは、もうすぐ19歳。
ある日彼女は、世界中から注目されている映画監督ジャン=リュック・ゴダールと恋に落ち、彼の新作映画で主演を飾ることになる。
ゴダールからのプロポーズ、そして新しい仲間たちとの映画制作。
ノーベル文学賞受賞作家フランソワ・モーリアックを祖父に持つアンヌとヌーヴェルバーグを代表する監督の一人であるゴダールとの結婚は、世間から注目の的。
アイドルのようにメディアに追われ、刺激的な毎日からあらゆることを吸収していくアンヌだった。
一方、パリの街ではデモ活動が日に日に激しさを増し、ゴダールも次第に革命に傾倒していく…。


ジャン=リュック・ゴダールの2番目の妻で、ゴダールの監督作『中国女』で主演を務めたアンヌ・ヴィアゼムスキーの自伝的小説を映画化した『グッバイ・ゴダール!』。
五月革命に揺れるフランス・パリを舞台に、天才とともに過ごした、甘さと苦味が入り混じった青春の日々が鮮やかに描き出されています。


アンヌを演じるのは『ニンフォマニアック』で鮮烈なスクリーンデビューを飾ったステイシー・マーティン。
インテリ一族の血を引く少女がゴダールという新たなカルチャーに出会ったことで、女性として女優として成長していく様子を魅惑的に演じています。
ゴダールならずとも虜になってしまうであろう、その圧倒的な愛らしさは必見です。

そして時代の寵児ジャン=リュック・ゴダール役には、映画監督フィリップ・ガレルを父に持つ、ルイ・ガレル。
偏屈で頑固、しかし決して憎めないゴダールを最大の敬意を持ってチャーミングに体現しています。
メガホンを取ったのは、『アーティスト』でアカデミー賞に輝いたミシェル・アザナヴィシウス監督。
今なお色褪せない60年代フレンチカルチャーをふんだんに盛り込みながら、アンヌとゴダールの人生をコミカルに綴っています。


今年のカンヌ国際映画祭の公式ポスターに『気狂いピエロ』のキスシーンが採用され、さらに新作がコンペティション部門に入るなど、まだまだ現役続行中の巨匠ゴダール。
カラフルでポップなフレンチ・ムービー。
ゴダール作品が大好きな人も、ヌーヴェルヴァーグに触れたことがない人も楽しめます。


グッバイ・ゴダール!
2018年7月13日(金)新宿ピカデリー、シネスイッチ銀座ほか全国順次ロードショー
監督・脚本:ミシェル・アザナヴィシウス
原作:アンヌ・ヴィアゼムスキー「それからの彼女」(DU BOOKS刊・原題「Un an après」)
出演:ルイ・ガレル、ステイシー・マーティン、ベレニス・ベジョ、ミシャ・レスコー、グレゴリー・ガドゥボワ、フェリックス・キシル ほか
©LES COMPAGNONS DU CINEMA – LA CLASSE AMERICAINE – STUDIOCANAL – FRANCE 3.
公式サイト http://gaga.ne.jp/goodby-g/

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