西日本豪雨~避難指示が60万人に及んだ京都府現地での被害状況

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(7月9日放送)にジャーナリストの須田慎一郎が出演。KBS京都の薗田眞紀報道部長と電話をつなぎ、西日本豪雨による京都での被害状況の詳細を聞いた。

土砂崩れ 住宅地 西日本豪雨被害 遺体 手を合わせる

【西日本豪雨被害】大規模な土砂崩れが発生した住宅地で、搬送される遺体に向かって手を合わせる男性=2018年7月8日午後、広島県熊野町川角 写真提供:産経新聞社

京都府内では4人が死亡

停滞した梅雨前線の影響による記録的な大雨により、死者88人、安否不明50人以上の甚大な被害を出した。各地で河川の氾濫や土砂崩れなど、被害が拡大している。今回は各地の現状について、防災専門家の方と電話をつなぎ、情報を伝えていく。

飯田)まず、一時は避難指示が60万人、避難勧告が16万人に上った、京都府の様子から。市内を流れる鴨川や桂川が大増水という様子が映像でも流れていました。その後や被害について、京都放送(KBS京都)の、薗田眞紀報道部長と電話がつながっています。
まずは京都府の被害の様子。いま入っているところで言うと、どうなっていますか?

薗田)今回の豪雨による被害としては、京都府内で4人の死者が出てしまいました。亀岡市では52歳の女性の車が、増水した川に転落しているのが見つかり、その後、大阪府能勢町の川で死亡しているのが見つかりました。家族によると、女性は避難所に向かう途中だったようです。
そして、7日未明から朝にかけて、京都府北部で土砂崩れが相次ぎ、綾部市では民家2軒が倒壊。3人が行方不明になっていましたが、7日深夜から昨日未明にかけ発見され、いずれも死亡が確認されています。
その他、舞鶴市内でも66歳男性が土砂崩れに巻き込まれたと見られ、行方不明のままです。男性の妻によると、自宅近くで発生した土砂崩れを撤去する作業中、再び土砂崩れが発生し、姿が見えなくなったとのことでした。綾部では陸上自衛隊、舞鶴では海上自衛隊が災害派遣要請されて救出作業を進めていますが、舞鶴の方では依然として見つかっていない状況。瓦礫や土砂撤去を行いながら捜索を続けているようです。

大雨 京都市 増水 桂川 嵐山 渡月橋 通行止め

【大雨警戒(京都市)続報】 大雨の影響で増水した桂川に架かる嵐山・渡月橋は通行止めとなった=2018年7月6日午前8時40分、京都市右京区の渡月橋付近 写真提供:産経新聞社

過去の経験から世界遺産は免れることができた

飯田)舞鶴の方などは、そういう意味では二次災害のような形になってしまったわけですね。
事態はかなり深刻なようですが、京都市内もかなり増水していますよね。

薗田)京都市内では4日の水曜日深夜から雨が降り続き、7日まで降り止まず豪雨が続いていたのですが、6日金曜日の日付が変わる頃には強く避難を求める避難指示が、京都市と長岡京市、大山崎町に出されました。京都市内では一時、避難指示と避難勧告を合わせると、市民の半数以上が対象になっている状態でした。映像でご覧になった方も多いと思いますが、観光地の嵐山の有名な渡月橋が、桂川の増水で溢れてしまう状況。市内中心部を流れる鴨川も増水。遊歩道の護岸が崩落したりしました。

須田)観光資源の影響についてですが、今月の京都は祇園祭を控えていて、観光のフルシーズンになりますよね。それに関する影響はいかがですか?

薗田)週末の七夕のイベントなどが京都市内ではいろいろ予定されていましたが、やはり中止も多くて。ホテルなどはキャンセルが相次ぎ、経済的な影響も出ているように思います。
観光客が多い部分で言うと、京都で特別警報が出されたのは平成25年の台風18号以来2度目ですが、当時も嵐山は増水して、世界遺産の天龍寺などの文化財が大きな被害を受けました。今回は大型の土嚢を早めに積んだので、嵐山でそうした被害は出ていないようです。しかし、取材した記者によると外国人観光客が濁流した川をのぞき込みに行ったり、写真撮影をしたりする場面もあり、そうした部分で外国人への注意喚起も京都としてはしていかなければならないのかなということも、今回思いました。

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