あなたも美術館で魔法を体験!? 【ひろたみゆ紀・空を仰いで】

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新宿駅西口から徒歩5分。
東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館で開かれている『魔法の美術館 光と影のイリュージョン』は、大人が行っても楽しい、その名の通り魔法にかかったような、時には自分が魔法使いになったような気分が味わえる「見て」「参加して」「楽しむ」新しいタイプの展覧会。

自分の動きに合わせて、色とりどりの光や影のモチーフ、映像、音が変化する作品などにより、美しくも不思議な空間が生み出されます。
ただ鑑賞するのではなく、自分が参加することで、初めて作品が完成するのです。

では、どんな作品があるのでしょうか?

魔法の国の入り口は、長~く垂れ下がる純白のシャンデリア!「Lifelog_シャンデリア」。
なんとガチョウの羽根で出来ています。
ふわふわの真っ白い羽根が優しい風を受けて、そろりそろりと回っています。
木漏れ日のような光と影が、これから先なにがあるのか…ワクワク感を盛り上げてくれますよ。

《Lifelog_シャンデリア》小松宏誠(w680)

小松宏誠 《Lifelog_シャンデリア》 ©kosei KOMATSU

中は光と音に溢れていて、美術館というよりもアミューズメントパークのような雰囲気です。

真っ黒な壁の前で手を振ると、はらはらと舞い散る桜の花びら「SAKURA」はとても幻想的な作品。
手を振る速さで花びらの散り方も変わります。

《SAKURA》緒方壽人-(takram-design-engineering)(w680)

緒方壽人 (takram design engineering) 《SAKURA》 ©hisato OGATA (takram design engineering)

全身で遊べるのが「Dancing Mirror」という作品。
大きな壁に映し出された自分。
ちょっと動いてみましょう!あらあら、不思議!踊ってるみたいです。
ちょっと前の自分の動きが、音楽に合わせて早送りや巻き戻しで再生されるのです。
面白くなってどんどんいろんなポーズをとりたくなります。

《Dancing-Mirror》(w680)

松村誠一郎 《Dancing Mirror》 ©seiichiro MATSUMURA

そして、ついつい我を忘れて夢中になってしまう「Immersive Shadow」。
壁に映し出された色とりどりのカラフルな玉、そして対照的に真っ黒な私たちの影。
私たちが動くと影が上から落ちてくる玉をはじいてくれるのです。
レシーブ・トス・スパイク!時には蹴ったりヘディングしたり…
バレーボールやサッカーの選手になった気分で、玉をはじくためになりふり構わず大暴れ!
家にあったら毎晩ストレス解消できそうです。

《Immersive-Shadow》(w680)

藤本直明 《Immersive Shadow》 ©naoaki FUJIMOTO

他にも、水槽のような箱に敷き詰められた無数の細かいビーズが噴水のように舞い上がったり、普段見ることができない時間の変化を映像に残したり、鏡の中にもう一人の自分が現れたり…いろいろな体験ができるのです。

どれもこれもすべてが楽しいのですが、その中でも私が一番心引かれたのが「がそのもり」という作品でした。
世界中の童話や昔話を最小限の画素で描いたアニメーションです。

《がそのもり》1(w680)

重田佑介 《がそのもり》 ©yusuke SHIGETA

何も書かれていない真っ白な本を広げると…そこに物語が映し出されて行くのです。
ザッザッザッザッ・・・元気に行進して行く兵隊さんたちが入って行くのは立派なお城。
中には裸の王様がいます。

《がそのもり》3裸の王様(w680)

重田佑介 《がそのもり》 ©yusuke SHIGETA

お城のそばにある森には赤ずきんちゃんの姿が見えます。
おばあさんのためにお花を摘んでいるうちに、オオカミがおばあさんのおうちに入ってしまいました。
さあ大変!赤ずきんちゃん!

なんてドキドキしていたら、犬やキジを連れた桃太郎が鬼が島に向かっていたり…
いろんな物語の主人公たちが縦横無尽に交差していくのです。
でも、主人公の動きに合わせて開いた本を移動して行くとちゃんと物語は完結します。
知っているお話ばかりで、本当に楽しかったです。

《がそのもり》4三匹の子豚(w680)

重田佑介 《がそのもり》 ©yusuke SHIGETA

《がそのもり》2(w680)

重田佑介 《がそのもり》 ©yusuke SHIGETA

「おお!浦島太郎だ!」「これ3匹のこぶたじゃない?」なんて声が聞こえてきます。
大人たちが満面の笑顔で大喜び。

私も久しぶりに童心に返って、キャッキャ、キャッキャ大騒ぎをしてしまいました!

会場を一周巡ると「あ~、面白かった。本当に楽しかった。」美術館で鑑賞したというより、全身で遊んだ!という気分に浸れます。
お子さんは言わずもがな、大人の方に楽しんで頂きたい美術館、イリュージョン系は写真を撮ってもいいというのも楽しみを増す要素ですよ。

※注:収蔵品コーナーは除く

あなたもこの暑~い夏、涼しい美術館で童心に返れる大人の夏休みを過ごしてみませんか?

今日は、このニュースをご覧になった方の中から抽選で5組10名様に招待券をプレゼントさせていただきます。
ご希望の方は present@1242.com まで、
表題に「魔法の美術館プレゼント」を、本文に、住所・氏名・年齢・電話番号をご記入の上お申し込み下さい。
締め切りは2016年8月8日(月)24時までです。

『魔法の美術館 光と影のイリュージョン』は、8/28まで(月曜はお休み)、
東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館で開かれています。
美術館ホームページ http://www.sjnk-museum.org/

※記事内の作品画像写真の無断転載を禁じます。

「ひろたみゆ紀・空を仰いで」

photo_an_hirota
たったひとつ眩しく輝く大きな太陽、おぼろげに優しい光を放つ月、一つ一つは小さいけれど幾千幾万という圧倒的な数でキラキラ輝く星たち…空の主人公たちです。
晴れの日もあれば曇りや雨の日、そして嵐の日もあり、毎日刻々と表情を変え、一つとして同じだったことがない空。
その空に輝く太陽・月・星も毎日姿を変えています。空には果てしないドラマがあるのです。

そして、私たちの世界もまた同じ。同じような毎日でも一日たりとも同じ日はありません。ひとりひとりに果てしないドラマがあります。
ここでは、人一倍空から遠いちっちゃいひろたが、空を見上げるように、低いところからいろんなものを見上げてひとつひとつドラマを探しにいきます。

プロフィール

栃木県出身。NHK宇都宮放送局のキャスター、レディオベリー(エフエム栃木)のパーソナリティを経てフリーへ。
以降ニッポン放送のパーソナリティやリポーターを務めるなどフリーアナウンサーとして活動。
2009年には韓国に語学留学。両国の文化を身につけパワーアップして活動中。

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