日本初!愛犬家の夢を叶えたANA「ワンワンフライト」とは? 【わん!ダフルストーリー】

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■担当者はまさか、犬が苦手!?愛犬家待望の北海道ツアー、誕生!

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皆さんは愛犬と一緒に飛行機で旅をしたこと、ありますか?
ドライブや電車の旅もいいけれど、飛行機なら陸路では行きづらい場所へもあっという間に到着する便利さが魅力。例えば、北海道や沖縄に愛犬と飛行機に乗って行けたら、素敵ですよね!

「でも、犬を飛行機に乗せるのは可愛そうで…」と躊躇している方も多いかもしれません。
現在、日本の航空会社では原則として犬を客席に持ちこむことが禁じられているので、犬は搭乗前に「手荷物」として預け、搭乗中は離れ離れで過ごすことになるからです。
もっとも、実際には搭乗中の犬たちも安全な空間で快適に過ごせるように十分配慮がされているのですが、その情報が正しく伝わっておらず、「大切な家族を手荷物だなんて…」「劣悪な環境に置かれるのではないか心配…」と、愛犬との空の旅を諦めてしまう飼い主さんも多いのが現状なのです。

もちろん、各航空会社では、一部の飼い主の誤解を解き、愛犬との空の旅をもっと気軽に楽しんでもらえるよう様々な工夫を凝らしてきました。全日本空輸(以下、ANA)商品戦略部の今田麻衣子さんも、「もっと多くの犬連れのお客様に安心して飛行機をご利用いただきたい」と願ってきた一人です。

とはいえ、実は今田さん、なんと犬が大の苦手!!飼ったことはもちろん、手で触ったことも数えるほどしかないのだとか…。
「でも、大切な家族と一緒に旅を楽しみたい気持ちはすごくよくわかります。だから、愛犬家の皆さんに楽しんでもらえる商品を企画できないか…と思い続けてきました」という今田さん。

あるとき、そんな今田さんの「やる気スイッチ」をONにする出来事がありました。
「ペット関連の展示会に出かけたとき、大手自動車メーカーがこぞって出展し、愛犬家向けのプロモーションを展開しているのを見て驚きました。私たち航空会社ももっと努力して、愛犬家の皆さんに飛行機をもっと気軽に使っていただかなければ…と痛感。まずは飛行機の安全さや便利さを愛犬家の皆さんに広く知ってもらう機会を作りたいと強く思ったのです」と今田さん。

すぐに様々なリサーチや情報収集を開始。セールス部門はじめ社内外の協力を得て練り上げた企画が、日本で初めての愛犬家チャーター機で行く「ワンワンフライトin北海道」でした。

■旅行代金22万円!果たしてツアーの売れ行きは…?

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「ワンワンフライトin北海道」の目玉はなんといっても、愛犬と一緒に機内で過ごせるチャーター便を往復利用すること。ケージに入れた愛犬を客席まで同行できるので、「手荷物として預けるのが心配…」と飛行機利用を躊躇していた飼い主さんにも、安心して利用してもらうことができます。
宿もツアーでホテル貸し切り、道内の移動用にはペットOKのレンタカーを50台用意。旅の間、ずっと愛犬と一緒に過ごせるように配慮しました。

~「ワンワンフライトin北海道」の概要~
<期間>2016年5月20日~22日(2泊3日)
<販売開始>2016年3月8日午前10時~
<旅行代金>222,000円(大人2名様+犬1匹)、50組限定

事前の愛犬家へのリサーチでは、ツアーの内容自体は大好評で「絶対、行きたい!」との声が大多数。
しかし、価格を提示すると「22万!?高いよ~!」との声が…。不安になった今田さんでしたが、
「価格が高くても、愛犬と豊かな時間を過ごしたいという飼い主の需要は必ずある」と信じ、発売を決定。2016年3月8日、いよいよ発売の日を迎えました。
「特に大々的な宣伝は行わず、通常のプレスリリースとTwitterで簡単な告知をしたのみでしたが、SNS等であっという間に情報が拡散。発売開始からわずか2日で完売しました!あまりの売れ行きの良さに嬉しかった半面、内心では本当にツアーは上手くいくのか、ちょっと心配でもありました」と今田さんは振り返ります。

■いざ、北海道へ!愛犬も一緒に客席に

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そしていよいよツアー当日。44組の愛犬連れのお客様(計87名)が搭乗したチャーター機は一路、北海道へ!当日はパイロットもキャビンアテンダントも社内公募に自ら応募して選ばれた愛犬家ばかり。機内サービスで犬をモチーフにした菓子パンが配られたり、パイロットから機内放送で愛犬自慢があったり、プロカメラマンによる撮影があったりと、機内は和気あいあいとした雰囲気。犬たちにはミネラルウォーターのサービスもありました。
「驚いたのは、犬たちが本当によくしつけられていて、みんなすごくいい子にしていたこと。実は内心、犬が40匹以上も同じ空間にいるわけですから、興奮して吠えたりして、うるさくなるのではないか、トイレに失敗する犬がいるのではないかと心配していたのですが、全くの杞憂でした。なんだ犬ってこんなに扱いやすいものなのか…と拍子抜け。『偉いな~』と犬を見直してしまいました(笑)」と今田さん。
犬に対して持っていた印象が、少しずつよくなっていくのに自分でも驚いたそうです。

■2泊3日のツアー終了。「犬ってすごい!」

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北海道到着後もツアーは順調。万が一のために獣医師も同行していましたが、特に体調を崩したりケガをしたりする犬もおらず、50組の参加者全員が2泊3日の北海道の旅を満喫しました。
「宿泊先のホテルは、普段は犬の宿泊を受け入れていないところだったので、やはり内心では少し心配していました。でも、ここでも犬たちは本当にお利口!ホテルのスタッフの方も『人間のお客様と同じくらいマナーがいいかもしれませんね』って冗談をおっしゃるほどでした(笑)。トイレトレーニングもばっちりの犬ばかりだったので、匂いや汚れのトラブルも皆無でした。犬ってすごいですね!」と今田さん。
ツアー最終日には、犬に対して抱いていた「苦手意識」が払しょくされたそうです。

「犬たちのお利口さにも驚いたのですが、何より感動したのは飼い主の皆さんの笑顔の素晴らしさです。本当に愛犬を大切に想っていらっしゃること、そしてこのツアーを心から楽しんでいらっしゃる様子を見て、ああツアーを企画して本当によかった、喜んでいただけて本当によかったと心から思いました」。

そして、無事に2泊3日のツアーは終了。お客様からは「参加して本当によかった」「楽しかった、また行きたい!」とのお褒めのコメントがたくさん寄せられたそうです。

今のところ、具体的な計画はありませんが、機会があれば第2弾のワンワンフライトも実施したいという今田さん。
「私たちが目指す企画は、①お客様の夢を叶える企画であること、②世界で初めての企画であること、③飛行機ならではの企画であること。これからも皆さんに喜んでいただける企画を、どんどん作っていきたいと思っています。今回のワンワンフライトのおかげで、私も犬があまり怖くなくなりましたので(笑)、犬をコンセプトにした新しい企画も積極的に考えていきたいと思います」。

普段は、ワンワンフライトのように客席に犬を同伴することはできませんが、愛犬家向けにこんなに楽しい・優しい企画を用意してくれる航空会社の飛行機になら、大切な愛犬を安心して預けることができそうですね。
今年の夏休みには、思い切って愛犬と空の旅に出るのもいいかもしれません♪

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  わん!ダフルストーリー Vol.22

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