このままでは北朝鮮の非核化はない

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6/15 FM93AM1242ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』今日の聴きどころ!④

日米韓外相会談~北朝鮮の完全非核化へ向けて連携を確認
7:44~ココだけニュース スクープUP!:コメンテーター宮家邦彦(外交評論家)

ポンペオ国務長官は「完全な非核化をする」と言っているが

河野外務大臣は14日、アメリカのポンペオ国務長官、韓国の康京和(カン・ギョンファ)外相と韓国外務省で会談した。北朝鮮が12日の米朝首脳会談で約束をした完全な非核化の実現に向け、日米韓で連携する方針を確認した。ポンペオ氏は共同会見のなかで完全な非核化のプロセスは容易ではない。日韓の協力は欠かせないと述べた。

飯田)北朝鮮の金正恩委員長については、完全な非核化の時期が切迫していることを理解していると強調しています。ポンペオさんはトランプ大統領の1期目の任期のあと2年半で非核化をやるのだということを言っていますが。

宮家)金正恩委員長は本当に切迫していることを理解しているのですかね。北朝鮮が非核化するという前提というのは本当に正しいのですかね?

飯田)北朝鮮のメディアが伝えているところは、段階的なものを勝ち取ったという言い方をしています。

米の安全保障チームのなかで温度差がある北朝鮮の非核化

宮家)全然違うではないですか。心配ですね。ポンペオさんというのはボルトンさんみたいな強硬派だと思われていたけれども、今回はボルトンさんは外されちゃって、ポンペオさんが全面に出ている。それは悪いことではないのですが、彼がメディアや日本、韓国に言っていることと、トランプ大統領に言っていることは本当に一緒なのかね? よく見ていると政権のなかでも妙な違いがありますよ。マティスさんなんか一言も話していないです。それで米朝首脳会談のときに北側は軍の代表が出ていますが、アメリカ側はケリー首席補佐官はいましたが、マティスさんはいなかった。なぜですか?
安全保障チームのなかで温度差があると思っています。ボルトン、マティス、ポンペオ。みんな微妙に違う。ポンペオさんがいまは一番大統領に近いのですね。外相会談のレベルでやるのはいいことなのですが、それは本当に大統領が考えていることなのか、そしてそれが正確に伝わっているのか、というところは若干疑問かもしれないです。今回についてはギャップが大きかったら困りますね。

飯田)トランプ大統領がパソコンの画面でビルがたくさん建っているのを見せながら、経済を解放するとこれだけいいことがあるということを言ったとされています。これは経済の面から自由化を進めて、あわよくば体制の崩壊まで考えているのでしょうか?

宮家)トランプさんはもっと単純で、「すごいだろニューヨークを見ろ、これが平壌でもできるのだぞ」というところですよ。でもそれを北朝鮮が見て、すごいと目がくらんで「では核兵器を放棄しましょう」となるわけがない。

飯田)Twitterで指摘がありましたが、「結局持ったもん勝ちというのはインドやパキスタン見てもそうだったよね」とあります。違うのはパキスタンはアメリカに届くものはなかった。今回、ミサイルをどうするかという話も出ませんでしたね。

宮家)もう一つ大事なことは北朝鮮を本当に抑止できるのかということです。少なくとも去年の北朝鮮を見たら「これは危ない。抑止できないかもしれない」となっていたわけです。その意味でもインド、パキスタンの核と北朝鮮の核は根本的に違う。だからこそ、今回の日米韓の外相会談は大切だったのですが。

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