しゃベルシネマ

ジュリエット・ビノシュ×永瀬正敏、自然とともに生きる『Vision』

【しゃベルシネマ by 八雲ふみね・第427回】

さぁ、開演のベルが鳴りました。
支配人の八雲ふみねです。
シネマアナリストの八雲ふみねが、観ると誰かにしゃベリたくなるような映画たちをご紹介する「しゃベルシネマ」。

今回は、6月8日に公開した『Vision』を掘り起こします。


河瀬直美監督が描く、人間と自然のつながり


世界中を旅しながら紀行文を執筆しているフランス人の女性エッセイスト・ジャンヌは、アシスタントの花とともに、とあるリサーチをするために奈良県吉野を訪れる。

そこで出会ったのは、山間で暮らす山守の男・智。彼は以前から、山で自然とともに暮らす老女アキからジャンヌがやって来ることを予言されていて、その言葉どおり出会った二人は、言語や文化の壁を超えて心を通わせていく。

智と同様、山守の鈴、漁師の岳や源もまた、山に生き山を守る者たちで、それぞれの運命が思いもよらぬ形で交錯していく。ジャンヌは何故、この自然豊かな神秘の地を訪れたのか。そして、山と生きる智が見た未来(ビジョン)とは…。


『あん』『光』など、映像美と心揺さぶるドラマで世界的な評価を集める河瀬直美監督が、生まれ故郷である奈良県でオールロケを敢行したヒューマンドラマ『Vision』。杉や檜の植林地として500年の歴史を誇る奈良・吉野を舞台に、河瀬監督がオリジナル脚本を執筆するきっかけとなったのは、2016年5月に開催された第69回カンヌ国際映画祭。公式ディナーの場で、河瀬監督と同席したプロデューサーのマリアン・スロットがジュリエット・ビノシュを引き合わせ、意気投合したことから始まりました。


ジュリエット・ビノシュが演じるのは、“ビジョン”という植物を求めて吉野の森にやってきたフランス人エッセイスト、ジャンヌ。そして森に暮らす山守・智役を、河瀬監督作品の常連で国際的に活躍する永瀬正敏が務めます。

ダブル主演を飾る二人を取り巻く共演者も豪華絢爛。ある日、森にやって来た青年・鈴役に岩田剛典、ジャンヌがやって来ることを予言した老婆アキに夏木マリ、ほか森山未來、田中泯、美波など実力派キャストが集結しました。


最初の商業映画として手がけた『萌の朱雀』が、カンヌ国際映画祭の新人監督賞にあたるカメラ・ドールを最年少で受賞してから約20年。カンヌに愛されてきた名監督が、節目となる長編映画10作目にして「今こそ描きたかった作品」として取り組んだ本作は、ひとがひととして母なる大地で生きることに真正面から向き合う、いのちの物語。

本作に隠された壮大なメッセージを、あなたはどう受け止めますか?


Vision
2018年6月8日から全国ロードショー
監督・脚本・編集:河瀬直美
音楽:小曽根真
出演:ジュリエット・ビノシュ、永瀬正敏、岩田剛典、美波、森山未來、コウ、白川和子、ジジ・ぶぅ、田中泯(特別出演)、夏木マリ ほか
©2018「Vision」LDH JAPAN, SLOT MACHINE, KUMIE INC.
公式サイト http://vision-movie.jp/

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