トランプ大統領「首脳宣言を承認しない」の裏にあるもの

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6/11 FM93 AM1242ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』今日の聴きどころ!①

G7サミット閉幕~アメリカと各国貿易分野で激しく対立
7:00~ガチンコ ニュース UP!:コメンテーター須田慎一郎(ジャーナリスト)

G7 サミット トランプ 米 大統領 カナダ シャルルボワ

G7サミットの会場を後にするトランプ米大統領(中央)=2018年6月9日、カナダ・シャルルボワ(代表撮影・共同) 写真提供:共同通信社

国内に向けたパフォーマンスだけとは言えないトランプ大統領の発言

カナダで開かれていたG7サミットは日本時間の10日午前に閉幕し、首脳宣言にアメリカと各国が対立した貿易についてルールに基づいた国際貿易体制の重要性を明記し、G7の結束性を辛うじて保った形となった。しかしシンガポールに向かうため、サミットを途中退席したトランプ大統領はTwitterで「首脳宣言を承認しない」とつぶやいたことが問題となっている。

飯田)これ、議長国のカナダのトルドー首相がアメリカのやった関税に関して、安全保障がテーマとなっての関税なだけに、「アメリカと共に戦ったカナダの退役兵たちを侮辱するものだ」というような発言をして、これにトランプさんがカチンときて「お前、そこまで言うんだったらこんな首脳宣言認めないよ」と言ったということになっています。

須田)トランプさんのある種国内向けのパフォーマンスであり、またはわがままというようなニュアンスで報道されているケースが多いのですが、私は必ずしもそうは見ていません。もう少し長いスパンで歴史を見て振り返っていきますとね、米・ソ冷戦が終結してソ連の崩壊によってグローバリズムという流れが一気に出てきましたよね。アメリカ一強という流れのなかで。ところがアメリカ一強という流れが揺らいでいく中でローカリズムという流れが出てきたのだろうと思うんですよ。例えばイギリスのEU離脱であるとか、いろいろな形でローカリズムが世界に対して及んできた。これは自由貿易体制にとってみると、大きな危機なのですよ。

飯田)ある意味の自国主義みたいなものですね。

須田)そうですね。その一方でアメリカはこれまでメリットがあるから自由貿易を推し進めてきた。これ重要です。そういう流れにあって盟主として、あるいは旗手として動いてきたのですが、そのアメリカがローカリズムによって浸食され始めてきた。その象徴がトランプ大統領だと考えてもらうと分かりやすいと思います。ですから、アメリカというのは常に自国の利益で動く国なんだということは、認識するべきじゃないかなと思いますね。

飯田)トランプさんのわがままだけじゃなくて、トランプさんを生み出した土壌のようなものがある。そこに注目しないといけないということですね。

ジャスティン トルドー カナダ

ジャスティン・トルドー(2015年11月、APEC首脳会議にて撮影) – Wikipediaより

アメリカにとってメリットがないパリ協定

須田)これは非常に根深い動きなのです。感情に任せて発言をしてしまうカナダのトルドー首相というのは若いのかな。そういった表現で、これを牽制するというのはあまり意味のないことじゃないのかなと私は思いますけどね。

飯田)トルドーさんとしては自国開催で自分の国へのアピールみたいなことがあったのかもしれないですけど。

須田)ですからそういう意味でいうと、パリ協定、地球温暖化防止へ向けてのCO²の排出量を減らすと。これについてはマクロンさんが噛み付くというのも非常にわかりやすい。COP21とパリ協定はフランスが指導してきた。

飯田)そうでしたね。

須田)これもね、地球温暖化防止というのはグローバリズムの一環として登場して来たという経緯があって、それに対してトランプさんが噛み付くというのは、あるいは背を向けるというのは当然と言ってしまえば当然じゃないかなと。じゃあCO²排出量を抑制してアメリカにとってどんなメリットがあるんだ、と。そういう流れなんですよこれは。

飯田)まあその金儲けのメリットがあるんだったら実際やってるよっていう話。なんか民間は頑張ってアメリカはCO²排出を減らしているっていう報道も一部ありましたね。

須田)そうですね、ですからそういった意味でいうとCOP21というのはインドが背を向けはじめたんですよね、元々は。アメリカがアル・ゴアさんが中心になって「太陽光発電の技術を譲与するから、インドもこれに調印してくれ」という説得役をやったのがアメリカ。そのアメリカがちゃぶ台返しをするのはおかしいんじゃないかと。

飯田)まあガスとかオイルがでているから、いいやというのもあるのかもしれないですけれどね。

飯田浩司のOK! Cozy up!
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