しゃベルシネマ

山﨑賢人が魅せられた“森の匂いがする音”『羊と鋼の森』

【しゃベルシネマ by 八雲ふみね・第425回】

さぁ、開演のベルが鳴りました。
支配人の八雲ふみねです。
シネマアナリストの八雲ふみねが、観ると誰かにしゃベリたくなるような映画たちをご紹介する「しゃベルシネマ」。

今回は、6月8日に公開された『羊と鋼の森』を掘り起こします。


音、景色、森の匂い。五感を刺激する美しい映画


将来への夢もなく生きてきた高校生・外村直樹は、ある日、高校でピアノ調律師の板鳥宗一郎と出会い、彼が調律したピアノの音色に魅せられる。その音に生まれ故郷と同じ森の匂いを感じた外村は、その日から自身も調律の世界を目指すことを決意することに。

専門学校を出て新米調律師として働くことになり、先輩調律師の柳をはじめピアノに関わる多くの人に支えられ、調律師として、ひとりの人間として成長していく外村。

そして高校生姉妹のピアニスト・和音と由仁との出会いが、外村の人生を変えていく…。


「火花」「君の膵臓を食べたい」などの話題作を抑え、2016年第13回本屋大賞を受賞した、宮下奈都による小説「羊と鋼の森」。ピアノの調律師という世界を繊細な筆致で綴り、日本中の読者と書店員の心を震わせた本作が、待望の映画化となりました。

調律によって変化していくピアノの音色、森の景色や匂いなど、映画ならではの五感を刺激する美しい作品の誕生です。


主人公の外村直樹を演じるのは、絶大な人気を誇る山﨑賢人。これまではコミック原作の主人公や高校生役の印象が強かった彼ですが、本作では調律師の世界に魅せられていく実直な青年を熱演。俳優としての新境地を開いています。

調律師・板鳥役には三浦友和、先輩調律師・柳役に鈴木亮平、さらに光石研、吉行和子、堀内敬子、仲里依紗、城田優ら豪華俳優陣が集結。そして高校生姉妹ピアニスト・和音と由仁を実の姉妹である上白石萌音と上白石萌歌が演じていることでも、大きな話題となっています。彼女たちが奏でるピアノの音色にも注目ですよ。


音、景色、匂い。そして人と人との関係が、丁寧に優しい空気感で描かれていく本作。ピアノを“羊”と“鋼”に、生み出された音を“森”に例え、その“森”の中をさまよい歩く主人公の姿は、どの職業に就いている人にも共感できるものがあるのではないでしょうか。

森の匂いがする音、景色が見える音を、是非、スクリーンで堪能して。


羊と鋼の森
2018年6月8日から全国東宝系にてロードショー
監督:橋本光二郎 脚本:金子ありさ
原作:宮下奈都「羊と鋼の森」(文藝春秋刊)
エンディングテーマ:「The Dream of the Lambs」久石 譲×辻井伸行(AVEX CLASSICS INTERNATIONAL) 
出演:山﨑賢人、鈴木亮平、上白石萌音、上白石萌歌、堀内敬子、仲里依紗、城田優、森永悠希、佐野勇斗、光石研、吉行和子、三浦友和 ほか
©2018「羊と鋼の森」製作委員会
公式サイト http://hitsuji-hagane-movie.com/

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