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西武・榎田 結婚記念日に受けた阪神からのトレード通告

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榎田 大樹 プロ野球 交流戦 西武 阪神

【プロ野球交流戦西武対阪神】1回、西武・榎田大樹=2018年6月3日埼玉県所沢市のメットライフドーム 写真提供:産経新聞社

西武が負ければ今シーズン初めて首位を明け渡す可能性があったこの大事な試合(6月3日開催のプロ野球交流戦西武対阪神)、榎田大樹投手は、7回、5安打3失点の力投で、自己最多となる5勝目を挙げ、首位陥落の危機を救いました。過去3年間でわずか1勝と、全く振るわなかった投手が新天地で見事復活。試合後のお立ち台で、

「最高ですね。ここに立つ姿を阪神ファンにも見せられて、良かったです」

と語ると、阪神ファンからは、暖かい拍手と共に、

「阪神に帰ってこいよ!」

の声も飛びました。

榎田がトレードを通告されたのは、開幕のわずか2週間前、3月14日の朝。実はこの日は、榎田の結婚記念日。メモリアルデーに阪神の2軍本拠地、鳴尾浜球場で、よもやの通告を受け、在籍8年目を迎えていた阪神を去ることになりました。

2010年、ドラフト1位で指名され、阪神に入団。1年目から、中継ぎとして62試合に登板する大活躍で、球団新人記録を塗り替え、オールスター出場も果たしました。プロ野球人生を最高の形でスタートさせた榎田でしたが、2年目に左ヒジを手術し、その歯車が狂いだします。3年目に先発転向も、シーズン終盤、ヤクルトのバレンティンにシーズン新記録となる第56号ホームラン、さらに、この試合、57号も献上。プロ入り最短の3回途中で降板し、2軍落ち。1軍に復帰することなく、シーズンを終えました。その後は、1軍と2軍を行ったり来たり。近年は、若返りを推し進めるチームの中、現在31歳の榎田はチャンスに恵まれず、2軍暮らしを余儀なくされました。

それでも、2軍で試行錯誤しながら練習を重ね、昨シーズンのオフには、動作解析の専門家を訪ねて、フォームの改造にも着手。その取り組みは、移籍先の西武で花開きます。移籍後初登板となった4月12日のロッテ戦、エース・涌井と投げ合い、6回を5安打2失点。実に1,730日ぶりの勝利を挙げました。開幕2週間前のトレードを「チャンス」に変え、新天地で欠かせない戦力になった榎田、今後の活躍が楽しみです。

6月8日 飯田浩司のOK! Cozy up!「スポーツアナザーストーリー」

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