実は誰も不利益にならない「高度プロフェッショナル制度」

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働き方改革関連法案、今日にも採決か
5/23FM93AM1242ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』今日の聴きどころ!③

7:18~お早う!ニュースネットワーク その2 :コメンテーター高橋良一(数量政策学者)

田村憲久 働き方改革 関連法案 修正協議 自民 公明 維新 希望

政治 自民、公明、維新、希望の各党実務者が「働き方改革関連法案」の修正協議。右は挨拶する自民党・田村憲久氏=2018年5月21日午前、国会内 写真提供:産経新聞社

高度プロフェッショナル制度~同意しなければ入らなくてもいい

安倍総理が今国会の最重要法案と位置付ける働き方改革関連法案について、与党側は今日、23日の衆院・厚生労働委員会での採決を野党側に提案した。野党側は審議を続けるべきだと主張、徹底抗戦の構えだ。

飯田)朝刊各紙でも見方が分かれておりまして、毎日新聞などは「延期か」という書き方で、今日の採決はできないのではないかと。

高橋)それは国会の話なので分かりませんが、維新の会が出してきた修正案が強烈でしてね、野党は高度プロフェッショナル制度について、限定された人に対して労働基準法の適応除外の扱いになって、過労死法案だとか言っていたわけです。ですが維新の修正というのは法案にも書いてある話ですが、実は法案を書く時に年収予定しかみんな説明しないんです。

飯田)年収1,075万円以上。

高橋)平均の3倍と法律に書いてあって、それを計算するとだいたい1,000万円。すると「法律はすぐに変えちゃうんだろう」とか「省令だからすぐに変えられちゃう」そんなことばかり議論していたんですけど、法案の中には「本人の同意」というのが入っているんです。本人の同意がなかったら入らなくてもいいという制度なので、実はそんなにきつい制度ではないんです。それはほとんど言わなかったんですけど、維新の会は本人が一旦入っても出てもいいですよと、そういう風に言ったんです。そうするとこれは出入り自由な話になるので、不利益を被る人が誰もいないんです。入って不利だったらやめればいいって話です。そうすると反対している人も反対する理由がなくなったというレベルだと思いますよ。不利益がないなら別にいいじゃないかで話が終わっちゃいますよ。野党にとっては梯子を外されちゃった形なんです。
なぜ修正案が出てきたのかというと、維新はずっと協議してきたからなんです。いろんな話を国会審議しているから、肝が分かるんですよね。だからその結果なんですよ。

飯田)いろいろ議論していく中で、ここがイケてるなと。

反対する理由がなくなってしまった野党

高橋)野党が審議拒否を続けてきていた中、いきなりこういう修正案が出てきて、大変になっちゃったというレベルですよ。だから結局議論できなくなるから、加計の話をする。一体何がしたいのか、訳がわからなくなってきたんです。

飯田)維新は元々、安全保障法案や共謀罪と言われた組織犯罪処罰法の改正案の時にも修正協議をかなりやりました。そういうパイプもあるんですよね、ここの党には。

高橋)議論していると、どこを修正すべきか分かります。これが本来の国会の在り方なんです。議論しながら修正して、それでダメだったら蹴って廃案にしようと、そういう話なんです。審議しないと何も議論できなくなっちゃう。

飯田)よく修正協議をやると、ちょこちょこっとお茶を濁されておしまいだからダメだという人もいます。でも今回の修正案は肝のところを持ってきているんですよね。

高橋)だって、出入り自由なんですもの。これだったらいいじゃないですか。導入した方がいいですよ。両方ともウィンウィン。

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