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大相撲 小結・遠藤 関取になるきっかけとなった朝青龍のひとこと

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相撲 追手風部屋遠藤聖大関本部後援会発足パーティー ざんばら頭の似顔絵が描かれた枡で乾杯する遠藤聖大関=2014年5月2日ホテルニューオータニ 写真提供:産経新聞社

前頭筆頭で臨んだ初場所、9勝をあげて技能賞を受賞、小結に昇進した遠藤聖大関。2013年春場所の初土俵から32場所目で悲願の三役です。

1990年、石川県に生まれた遠藤。小学1年のとき、父親から「好きなドライブに連れて行ってやる」と町の相撲教室に連れて行かれ、相撲を始めました。幼いころの遠藤は、身体こそ大きかったものの、甘えん坊で些細なことで拗ねたり泣いたりする少年でした。そんな息子に父親は、相撲を通して、礼儀や忍耐を身につけさせようとしたのです。嫌々だった相撲に本格的にのめり込むきっかけとなったのは、当時大相撲で大活躍していた元横綱・朝青龍。気迫を前面に出して、多彩な技を繰り出す姿に憧れました。そして、遠藤が小学6年の秋、その朝青龍が巡業で金沢にやって来たのです。支度部屋で握手をしてもらう際、朝青龍から

「大きくなったら大相撲に来いよ!」

と声を掛けられました。遠藤がプロの力士を強く意識した瞬間でした。

高校を卒業後は、元横綱・輪島ら幾多の名力士を生んだ名門・日本大学相撲部へ。4年の時には主将を務め、『アマチュア横綱』『国体横綱』にも輝きました。この肩書を引っさげ、大学卒業後、追手風(おいてかぜ)部屋に入門。2013年の春場所で幕下付け出しデビュー。期待を裏切らぬ活躍で、わずか3場所で新入幕。昭和以降の最速記録を打ち立てました。髪が伸びるのが出世に追いつかず、髷も結えないザンバラ髪ながら、その端正なマスクで女性ファンのハートをわしづかみ。相撲好きの女子=「スージョ」ブームの火付け役となりました。相撲協会が企画した、遠藤にお姫様抱っこをしてもらえるイベントには、6人の抱っこ権を巡って、8,100人以上が応募するという人気ぶりでした。

これからの相撲界は、遠藤の時代…誰もがそう思いましたが、その後は、辛いケガとの戦いが待っていました。2015年春場所で左膝の半月板損傷、前十字靱帯損傷の重傷を負い休場。そこから故障の連続で、去年7月には、右足首を初めて手術しました。日本人力士のホープとして期待された遠藤に、いつしか限界説もささやかれるようになります。それでも本人は

「良い時もあれば悪い時もあると思ってやってきた」

と、希望を失わず、治療とトレーニングを続けてきたのです。そして掴んだ3役の座。栄光もどん底も味わった遠藤、新小結として初の土俵に注目です。

5月11日 飯田浩司のOK! Cozy up!「スポーツアナザーストーリー」

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