バラエティ豊かな特急が活躍!富山地方鉄道~富山駅「海鮮美食」(1,100円) 【ライター望月の駅弁膝栗毛】

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JR富山駅に隣接する「富山地方鉄道」の電鉄富山駅にやってきました。
「富山地方鉄道」、通称「地鉄」は富山県内に鉄道・路面電車合わせて100キロ以上の路線網を持つローカル私鉄。
地元の皆さんの足としてはもちろん、観光客にとっても貴重な足となる路線です。
電鉄富山駅は、富山を代表する観光地「立山黒部アルペンルート」や「宇奈月温泉」の玄関口。
今回は観光列車「ダブルデッカーエキスプレス」で運行される、特急「うなづき」に乗車してみました。

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「ダブルデッカーエキスプレス」と銘打っているのは、3両編成の真ん中・2号車が「2階建て」になっているから。
元は関西の私鉄・京阪電鉄で活躍していた2階建て車両で、地鉄が譲り受けてリニューアル、10030形電車となりました。
首都圏ではJRの普通列車グリーン車に「2階建て」が当たり前のように連結され、新幹線を含めオール2階建て車両も多いもの。
でも、地方のローカル私鉄で「2階建て」車両に出逢えると、プチ豪華感があってイイですね。
観光列車ですので、アテンダントさんによる車窓の案内放送なども行われます。

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【2号車・2階席】
通常の平屋の車両と比べて視点が1メートル以上高くなる「2階席」。
天気が良ければ、立山連峰のパノラマがよく見えそうです。
座席は車両の真ん中で向きが変わる集団離反式で、回転しないタイプの椅子。
電鉄富山~宇奈月温泉間の「富山地方鉄道・本線」は、途中の上市(かみいち)駅で列車の向きが変わるスイッチバックがあります。
このため、乗車区間によっては座っている方向と進行方向が「逆向き」になる場合もあります。

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【2号車・1階席】
一方「1階席」は2人掛けと1人掛けが通路を挟んで並ぶ「2-1配置」のゆとりある造り。
眺望が冴えない分、シートの幅や間隔を広げて、ゆったり感を出すことで乗客に配慮しています。
首都圏では小田急新宿~沼津間を走っていた特急ロマンスカーの「あさぎり」が、かつてあった2階建て車両の1階席で同様の造りになっていました。

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なお、この「2号車」のみ指定席で座席指定料金「220円」が別途必要です。
事前予約方法は電話のみ(076-444-7710、平日8:30~17:00、2か月前から乗車3日前まで)となっています。
当日は発車の30~40分前から、電鉄富山駅の場合、改札脇の窓口で販売が行われます。
平日運行の電鉄富山12:22発、特急宇奈月温泉行の場合は「11:40」から販売が始まります。
私が乗車した平日は、私1人で「2号車」を貸切状態だったので、タイミングが良ければプライベート感ある旅が楽しめちゃったり!?

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「富山地方鉄道」には、週末に運行している観光列車「アルプスエキスプレス」もあります。
コチラは元々、東京・池袋~西武秩父間を走っていた西武鉄道の特急「レッドアロー」だった車両を改造して生まれた「16010形」電車。
ただ、当時「レッドアロー」の主要機器は、今、西武線で走っている「レッドアロー」に使うことが決まっていました。
そこで「レッドアロー」の車体のみを再利用して、他の主要機器はJRで廃車になった485系電車などから流用しています。
(「アルプスエキスプレス」の画像は2014年撮影)

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「アルプスエキスプレス」のデザインは、JR九州の列車デザインで知られる水戸岡鋭治(みとおか・えいじ)さんによるもの。
外観は西武鉄道時代のイメージを大切にしながら、車内のインテリアは木材を多用。
車窓の風景を絵画に見立てた木の窓枠や外向きのカウンター席など「水戸岡デザイン」らしい車両となりました。
コチラも「ダブルデッカーエキスプレス」同様、画像の「2号車」のみ座席指定制となっています。

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こんなバラエティ豊かな地鉄の観光列車に乗ったなら、駅弁の1つはいただきたいもの。
今回は富山駅弁「源」が北陸新幹線開業に合わせて投入した「海鮮美食」(1,100円)を紹介します。
この「海鮮美食」、「午前中で売り切れることもある」(今年1月訪問時、富山駅店員さん談)という人気の駅弁。
発売から1年あまり、今回訪れた際も午後には売り切れていましたので、確実にファンを増やしているようです。
四角い木のマスに「ますのすし」同様、竹と強いゴムでギュッと押さえられた蓋を外し、笹を剥ぎますと・・・?

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目の前がパァッと明るくなって、7つのネタが顔を出しました!
富山定番「ますのすし」のマスから始まって帆立、甘海老、玉子、マスのはらみ、ブリ、ベニズワイガニと彩り豊かに並びます。
それぞれの食材の美味しさを引き出すべく、ネタによって酢〆、焼き、炊きと調理法を変え、手間をかけているのも特筆すべき点。
大人が食べる分には、多すぎず少なすぎず、ギリギリのラインを攻めているのも好印象!
付添の「へら」ですくっていただくのが基本の食べ方のようですが、売店では別に割箸も付けてくれました。

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キャッチフレーズは「押寿しの海鮮丼」!(源・公式サイト)
魚種豊富な富山湾らしさと「ますのすし」の伝統を活かして、味覚が単調になりがちな押寿し駅弁をワクワクするものにしてくれました。
海鮮駅弁は各地に数多くあれど”押寿しの海鮮丼”は他にない味。
マスのはらみは濃いめの味付けで、富山の地酒と一緒にいただいても美味しくいただける駅弁です。
富山駅弁の新定番、見かけたらぜひ!ゲットして下さい。

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ちなみに「富山地方鉄道」には、電鉄黒部~新黒部~宇奈月温泉間を走る特急「くろべ」もあります。
「くろべ」は、北陸新幹線の「黒部宇奈月温泉駅」に隣接する新黒部と宇奈月温泉の間をノンストップで結ぶ特急。
週末には下り列車が最大4本運行され、電鉄富山始発の特急と共に新幹線から宇奈月温泉方面へのアクセスを担います。
特急に乗れば、新黒部から宇奈月温泉までは15分あまりで到着します。

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新黒部駅では、富山地方鉄道の「新黒部~宇奈月温泉往復割引きっぷ」(1,100円)も販売されていました。
このきっぷには「特急料金」も含まれているので、特急に乗っても追加料金は不要です。
首都圏から北陸新幹線で宇奈月温泉・黒部峡谷(トロッコ列車)方面を目指すなら「黒部宇奈月温泉」駅が便利。
なお「黒部宇奈月温泉」には「はくたか」しか停まりません。
また「黒部宇奈月温泉→新黒部」の乗り換えは目の前で、通路には屋根もありますが、一般道を横断歩道で渡りますので注意が必要です。

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新幹線を下りて地鉄の特急に乗り継げば、30分後にはもう宇奈月の温泉街をブラブラ・・・。
「黒部宇奈月温泉駅」が出来たことで、東京から宇奈月温泉は圧倒的に近くなりました。
今回はココからさらに「黒部峡谷」の秘湯を目指して、あのトロッコ列車に揺られていきます!

「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
「ライター望月の駅弁膝栗毛」
(取材・文:望月崇史)

【ごあいさつ】
はじめまして、放送作家の望月崇史(もちづき・たかふみ)と申します。
ニッポン放送には、昔の有楽町の社屋の頃から、かれこれ20年お世話になっています。
最近では、月~木・深夜24時からの「ミュ~コミ+プラス」で放送された、
ルートハンター」のコーナーに、5年ほど出演させていただきました。

そんな私がライフワークとしているのが「駅弁」の食べ歩き。
1年間に食べる「駅弁」の数は多い年でのべ500個。
通算でも4500個を超えているものと思います。
きっかけとなったのも、実はニッポン放送の番組。
2002年~05年に放送された「井筒和幸の土曜ニュースアドベンチャー」の
番組ウェブサイトで「ライター望月の駅弁膝栗毛」を連載することになり、
本格的に「全国の駅弁をひたすら食べまくる生活」に入りました。
以来、私自身のサイトや、近年は「ライター望月の駅弁いい気分」というブログで
「1日1駅弁」を基本に「駅弁」の紹介を続けています。
”駅弁生活15年目”、縁あってニッポン放送のサイトで連載させていただくことになりました。
3つの原則で「駅弁」の紹介をしていきたいと思います。

①1日1駅弁
②駅弁は現地購入
③駅弁のある「旅」も紹介

「1日1駅弁」ですので、日によって情報の濃淡はありますが、
出来るだけ旬の駅弁と鉄道旅の魅力をアップしていきますので、
ゆるりとお付き合い下さい。

【プロフィール】

望月崇史(もちづき・たかふみ)望月

1975年12月8日静岡県生まれ。
早稲田大学在学中から、ニッポン放送で放送作家に。
卒業後の2002年「井筒和幸の土曜ニュースアドベンチャー」の番組サイトで始めた
ライター望月の駅弁膝栗毛」をきっかけに、全国の駅弁食べ歩きをスタート。
以来およそ15年、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。
1日1駅弁のウェブ紹介を日課とし、これまでに食べた駅弁は4500個以上。
ニッポン放送「ミュ~コミ・プラス」ルートハンター、鉄道特番などにも出演。
丸の内朝大学・温泉クラスの講師も務める。