KYOCERA 近未来story 中川翔子のG<ギザ>サイエンス! JOLF AM1242/FRIDAY 24:30〜25:00 ON AIR! メールはこちら
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京セラ 株式会社
株式会社 日経サイエンス
研究内容
参加ゼミ
2009.03.20 放送
東京理科大学
薬学部薬学科
田沼 靖一 研究室
生命は細胞の生と死の巧妙なバランスの上に成り立っています。細胞死(アポトーシス)の機構に異常が起きると、がんやアルツハイマー病といった重篤な疾患が発症します。当研究室では、アポトーシスの詳細な分子メカニズムやその制御機構の解明を行っています。また、その成果に基づき、コンピュータを用いて理論的に新薬を創り出す新しい方法論の開発を行っています。さらに、細胞死の観点から老化・寿命のメカニズムを探究しています。

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本日の研究レポート
サヨナラダケガジンセイダ!これもまたアポトーシス!

アポトーシス。これは多細胞生物の体を構成する細胞の死に方の一種で、
個体をより良い状態に保つために積極的に引き起こされる、管理・調節された細胞の自殺、
すなわちプログラムされた細胞死のことである。
人間の体は、細胞分裂を繰り返して常に新しい肉体になろうとし、
細胞分裂はあらかじめその回数がプログラミングされていて、悪くなった細胞、
古くなった細胞はこうして除去される。
人は生きながら、無意識のうちに体内でこうした『生と死』を繰り返しているのだ。
このアポトーシスのメカニズムが異常をきたした時、人はガン細胞に侵されたり、
アルツハイマー病にかかったりするとされている。
驚きべきことにガン細胞は、アポトーシスの摂理から逸脱して、無限に細胞分裂を
繰り返し、基本的には『死ぬ事がない』恐るべき細胞である。
ガンとの闘いの勝利は、人類の悲願である。
様々なアプローチが試みられている中、このアポトーシスのシステムから
副作用の出来るだけ少ない治療法を確立する方法は、がん治療に新しい
地平を生み出すものと期待されている。

さて、一週間ぶりのご無沙汰だった。ギザサイエンスをいつも聞いてくれて、
そしてこのHPの、ワシが書く下らない文章を読んでくれてまりがとう。
博士である。
番組をお聞きの皆さんはご存知だと思うが、この「中川翔子のGサイエンス」は
来週をもって、一端お休みになる。出会いがあれば別れもあるというのはまさに
自然の摂理だが、新しいものになるためには、古いものと別れる必要があるのだ。
これは、前述のアポトーシスのシステムとよく似ておる。
だから、悲しまないで欲しい。またどこかで『新しき存在』として生まれるための
儀式だと考えてもらいたい。
(ま、プログラムされていたわけではないぞ。前向きに考えようというメッセージだ。)
生物の『生きるメカニズム』の中でも実に偉大で不可思議なこのアポトーシスだが、
今回出演してくれた東京理科大学 薬学部薬学科、
田沼靖一研究室の皆さんは、この『生命の神秘』に挑んでおる。
酒井 潤一(さかい・じゅんいち)さん
高橋 沙希(たかはし・さき)さん
川西 令紗(かわにし・りさ)さん
まりがとう。アポトーシスを司る事が出来たなら、それはまさに人類の敵である
ガンとの闘いを実に優位に進めることが出来る大きな力となる。
3人とも、そんな素敵な未来、大きな夢を語ってくれた。中川君も実に実に
感動しておったぞ。(高橋さん!自衛隊での薬剤官(だったかな?)としての
活躍も祈っておる!)これからも頑張って欲しい!そして是非是非、
一日も早く、ガンも治る世界を作って欲しい!
これは、中川君とワシの切なる願いだ。

さぁ、これで残り1回となった。
ラジオ界に燦然と輝く完全理系番組「中川翔子のGサイエンス」!
是非、その有終の美を聞いてくれたまえ!
来週もラジオを通じて、サイエンスしようではないか。