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中川家の新家族。その名はピッコロ!種族はプラナリア!
例えば人間の命は、受精卵という、実に儚い、小さな小さなものから始まる。
母親の胎内においてその小さな命は分裂を繰り返し、
やがて人間としての様々な器官が生まれ、「ヒト」となっていく。
その様子は、どこか地球上における悠久の歴史の中の『生命の進化』に似ている。
単純な細胞を持つ生物は、やがて多細胞の生物となり、
やがて複雑な生物へと進化を遂げていった。
強引な論法ではあるが、我々「ヒト」は、数十億年をかけた『生命進化』のメカニズムを
母親の胎内で10月あまりの中で疑似体験しているのではないだろうか。
というわけで、こんばんは。ギザサイエンス研究所の博士だよ。
最近中川君のブログを見ていると、クリオネを飼い始めたという記述があり、
更にはプラナリアをもらってしまったと書いてあるのを読んだかね?
そのプラナリアをくれたのが、今回出演してくれた
京都大学大学院 理学研究科 生物科学専攻 生物物理学教室・
分子発生学講座・阿形清和研究室の皆さんだ。
竹田 啓行(たけだ・ひろゆき)さん
岡本 和子(おかもと・かずこ)さん
芹澤 崇(せりざわ・たかし)さん
まりがたき、まりがとう。
幹細胞とは、人間を人間たらしめた「不思議な細胞」。
乱暴に言えば、体の様々な器官のもとになった「万能細胞」である。
その幹細胞を体中に持っているのがプラナリアだ。
つまりどういうことかと言うと、プラナリアは、2個に切ると2個になり、
10個に切ると10個になる。竹田さんたちは「ドラゴンボールの
「ピッコロ大魔王」だと思えば参考になるでしょう。」と言った。
しかも、ピッコロは腕が取れたら腕が生えてくるだけだが、このプラナリアは
切られた腕からももう一人のピッコロが生まれるのだ。すごいじゃないか。
記録では、一つのプラナリアから270を越えるプラナリアが一気に増えたことも
あったそうだ。(細かく切ったなぁ。)
阿形研究室では、この幹細胞を研究する事により新しい医療の世界を開こうと
しておるのだ。すごす!スゴスゴス!(ちなみに、岡本さんはカイメンという生物を
主に研究しておる。キモカワユスなカイメンは実は、地球上に最初に誕生した
多細胞生物なんだそうだ。それが今も生きているとはすごいね。とワシが言ったら、
「そうなんですよ!」もっとメジャーになってもいいと思うんです。」と力説しておった。
なのでここに書いておく。カイメンもすごいぞ。)
そして今回、番組の収録が終わった後に、3人がワシらにプラナリアをくれた。
もともとは、たった一匹のプラナリアだったものが増えたのだそうだ。つまり、
全部がクローンみたいなもんだ。中川君は一生懸命に飼い方を教わっておった。
ワシも二匹わけてもらった。「全部同じだから、名前も一個でいいね」ということで、
名前は「ピッコロ」になったぞ。ワシの家にも二匹のピッコロ。
中川君の家にも数匹のピッコロ。増えるといいな。
というわけで、今回はここまで。
さて、来週の「Gサイエンス」だが、実は番組から大きな発表がある。
心をしっかりともって聞いて欲しい。
ではまたな。 |
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