KYOCERA 近未来story 中川翔子のG<ギザ>サイエンス! JOLF AM1242/FRIDAY 24:30〜25:00 ON AIR! メールはこちら
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今週の研究内容
090327.九州大学大学院/味覚を測る
最近の研究内容
090320.東京理科大学/アポトーシス
090313.京都大学大学院/プラナリアの不思議
090306.筑波大学大学院/体性感覚メディア
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京セラ 株式会社
株式会社 日経サイエンス
研究内容
参加ゼミ
2009.03.06 放送
筑波大学大学院
システム情報工学研究科
知能機能システム専攻
岩田 洋夫・矢野 博明 研究室
ヒトは目や肌の感覚器を介して外の世界を認識しています。ということは、人工的に作り出した情報を感覚器に与えてやれば、その情報を受け取った人だけが認識出来る、別の世界を構築することが出来るはずです。普段見えないものが見え、さわれないものにさわれる訳です。岩田・矢野研究室では、その様なバーチャルリアリティの中でも、視覚・触覚・歩行感覚といったテーマを中心に、各感覚を呈示する方法を研究しています。

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本日の研究レポート
その感覚を信じるや信ぜざるや。バーチャルリアリティーの最先端を探れ!

視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚。これを総称して五感という。
古代ギリシャのアリストテレスが分類したこれら感覚を通じて、
我々は外界を認識している。逆に言えば、人間の脳が認識する世界は全て
感覚器からの情報だけで構成されている。
世界は全て五感をはじめとする感覚の中でしか存在しない。
バーチャルリアリティー〜仮想現実〜とは、これら感覚器に情報を与える事によって、
現実とは異なる、もしくは現実を越えた現象を認識させる事であろうか。
つきつめて考えるに、私たちの脳が存在しながらも、そこに認識が存在しない場合には、
世界は存在しないと言える。私たち人間にとって情報が世界そのものである以上、
世界は一個の脳と等価である。
そして、情報こそが世界であるということは、我々人間は、
いつでもそのインナースペースに『異なる次元の世界』を生み出す事が出来るのだ。
バーチャルリアリティー技術は、人間にとって哲学と科学と新たな
フロンティアを生み出したと言っても過言ではない。

筑波大学大学院・システム情報工学研究科。知能機能システム専攻、岩田・矢野研究室。
岩田洋夫教授、矢野博明准教授率いるこちらの研究室では、
バーチャルリアリティーをテーマにして、人間の世界を広げる様々な研究をしておる。
林 逸郎(はやし・いつろう)さん
宮本 優一(みやもと・ゆういち)さん
森本 健浩(もりもと・たけひろ)さん まりがとう!
宮本さんは、レーザーを使って遠くのものを触っている感覚を作り出す研究をしておる。
これが実用化されれば、美術館などで触ってはいけない彫刻や、例えば文化的に重要な
建築なども『手で触る感覚』を味わう事が出来る。また、危険物や未知の物体(宇宙とか
で活躍しそうだな)の調査にも活用できるとワシは思うがどうかの?
森本さんは、脳活動をリアルタイムに表示する研究だという。言葉だけではなかなか
伝わらないが、脳と同じような形状をした模型を作り、自分の脳の活動を血流の動きから
測定し(これは医療用に実際に使われているものだそうだ。)、脳模型に脳の活動の様子を
表現するというもの。自分の脳がこんな風に動いているという事が、感覚となって
再現されるのだ。自分の脳が活動している事を知るっていうのは、実に奇妙だ。
客観的にそれを知る機会などないからな。このシステムは展覧会などで実際に
デモンストレーションをして、好評を博したらしい。ワシもやってみたい。
さらに、林さんは、それらのバーチャルリアリティーシステムを構築する際の
土台となる、補助的なシステムの完成を目指して研究しておる。

今回、林さんがメカを持ってきてて、中川君は興味津々丸。番組最後にそれを
体験させてもらった。パソコンの画面にボールらしきものがあり、そこに触れると、
中川君の指先に『ボールを触った感覚』が伝わるというバーチャルリアリティーマシン。
これをやった時の中川君の反応は「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!」だったぞ。
「確かに触ってる!触ってる!」と大騒ぎだ。しかし、その感覚はあっても
そのボールはこの世の中のどこにも存在しない。存在しないボールの感覚だけが存在する。
すごいことだ。これぞバーチャルリアリティーだ。
この先に何が待っているのか、どんな世界がやってくるのか、
それはワシにはなんとも言えぬ。しかし若い諸君よ!世界は恐ろしい勢いで進んでおる。
変化は怒涛の勢いで迫るぞ!備えたまえ!括目せよ!
新しき世界に生きるのは君たちだぞ!(ワシもちょっと生きる)

今回はここまで。また来週会おう!バイバイギザ!