KYOCERA 近未来story 中川翔子のG<ギザ>サイエンス! JOLF AM1242/FRIDAY 24:30〜25:00 ON AIR! メールはこちら
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今週の研究内容
090327.九州大学大学院/味覚を測る
最近の研究内容
090320.東京理科大学/アポトーシス
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090306.筑波大学大学院/体性感覚メディア
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京セラ 株式会社
株式会社 日経サイエンス
研究内容
参加ゼミ
2009.02.27 放送
東京大学
海洋研究所
行動生態研究室
私たち、行動生態研究室の主なテーマは海洋生物の回遊現象です。海底で固着生活するサンゴやフジツボでも、その発生初期には、浮遊幼生として大規模な移動分散を行います。回遊や移動は、海では普遍的にみられる現象であり、海洋生物の理解において重要なキーワードです。私たちは、ウナギ、カメ、ハゼ、アユなど、顕著な回遊行動を示す動物たちをとり上げ、各々の回遊プロセスやメカニズム、進化過程の解明にあたっています。最終的にはこれらを総合し、「動物はなぜ回遊するのか?」という究極の問に答を出したいと考えています。

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本日の研究レポート
魚類は巡る。回遊のメカニズムを探れ!

水中で生きる動物の中には、回遊という行動を行うものがある。
海や川を成長段階や、環境の変化に合わせて生活場所を移動する行動の事であり、
鯨やマグロなどは、全地球規模での回遊を行う事が知られているが、
そのメカニズムは実はまだ解明の途中である。
例えば、鮭は川で生まれて海へと移り、また産卵のために川をさかのぼって
卵を産んで死んでいく。
逆に、海で生まれ川へとやってきて、最後はまた海へと戻っていく魚もいる。
代表的なもので言えば、うなぎである。
日本人にとって、古くからなじみのあるこの魚がどこで生まれるのか、
近年までその産卵場所を特定する事が出来なかった。
そのウナギの産卵場所が、どうやら太平洋のグアム辺りらしいという事を突き止めたのが
今回出演してくれた東京大学海洋研究所・行動生態研究室なのだ。
塚本勝巳教授率いるこちらの研究室では、『回遊』のメカニズムを研究する事で
未だ多くの謎に包まれている「生命の循環」を解き明かそうとしておる。
横内 一樹(よこうち・かずき)さん
飯田 碧(いいだ・みどり)さん
福田 野歩人(ふくだ・のぶと)さん
いずれも博士課程3年を経たサイエンスソルジャー。今回は来てくれてマリガタロス。

中川君は、古くから日本人が大好きだったウナギが、海で生まれる事を知らなかった。
(ワシも詳しくは知らなかった。浜名湖で生まれて浜名湖で育つのかと思った。)
そして養殖ウナギとよく言うが、正確には『養殖』と言っても、卵から産ませて育てる
のではなく、稚魚の段階で海でとってきて、手っ取り早く大きくするだけなのだ。
つまり、厳密に言えば人類は未だに、牛さんや豚さんのようにウナギを養殖する事は
出来ておらぬ。(これも知らなかった。)もしも自然のウナギが絶滅したら我々は
ウナギを食えなくなるのだ。おお、それは寂しいぞ。
横内さん、福田さんの二人はこのウナギをテーマに日々研究を進めておる。
主なフィールドワークの場所はやはり浜名湖だそうだ。しかしこちらの研究室、
独立独歩の気風が強いと見えて、みんなそれぞれ個人で頑張っておる。
横内さんなども、ウナギを捕るための電気ショックで自分がショックを受けてしまったり、
一年のうちの長い期間をフィールドで踏ん張っていたりしておる。
福田さんなどは、一人で夜に浜名湖の橋の上から網を投げたりしておる。孤独だと
言っておった。えらい!偉いぞ!(ウナギは夜に行動する事が多いから夜やるのだ)
飯田さんは、ボウズハゼという魚(これまた回遊をする魚)を研究しており、
フィールドワークの舞台は和歌山県だそうだ。魚と向き合い、語りかけるように研究を
していく。辛い事も多々あるに違いないが、3人供に共通しておるのは、
誇り高い顔をしておることだ。自分のやりたい事、やるべき事を見据えた顔は誇り高い。
素晴らしいぞ!

今回3人は、ウナギの幼生(レプトケファルス)やシラスウナギ、そしてボウズハゼなど
を持ってきてくれた。(中川君はレプトケファルス!という名前もカッコヨス!と騒いで
おったが)小さくて透き通る体が、どうやったらあんな蒲焼になるのか不思議だ。
是非是非、その謎を解き明かしてくれ!更に、未来にわたって美味しいウナギを
食べ続けられるように、彼らを良く知ってくれ!頼みます!頼みますぞ!

ではまた来週!ギザサイエンスで会おう!博士(にせもの)だった。