KYOCERA 近未来story 中川翔子のG<ギザ>サイエンス! JOLF AM1242/FRIDAY 24:30〜25:00 ON AIR! メールはこちら
トップ 放送内容 京セラ紹介
ON AIR:KBS京都Radio FRIDAY 24:30-25:00/ラジオ大阪OBC TUESDAY 23:30-24:00/KBCラジオ THURSDAY 24:00-24:30 KBCラジオ ホームページ ラジオ大阪 ホームページ KBS京都ラジオ ホームページ
今週の研究内容
090327.九州大学大学院/味覚を測る
最近の研究内容
090320.東京理科大学/アポトーシス
090313.京都大学大学院/プラナリアの不思議
090306.筑波大学大学院/体性感覚メディア
バックナンバーはこちら
京セラ 株式会社
株式会社 日経サイエンス
研究内容
参加ゼミ
2009.01.16 放送
九州工業大学大学院
情報工学研究院
機械情報工学研究系
林 英治 研究室
本研究室では「人間の感覚」を工学(ロボット)に取り入れる研究をしています。例えば人間は、経験というものを記憶し活かすことができます。それ自体は初めての経験でも、以前に似たような経験があればそのパターンを使うことで上手く対処できます。しかし、ロボットに似ているパターンだと認識させるのは困難です。同様に人間の意識や触覚という感覚もロボットで再現するのは困難です。私たちの研究室ではこのような課題に取り組んでいます。

■ 研究室ホームページはこちら ■
本日の研究レポート
ロボットが演奏するピアノ!感覚を持つロボが生まれるのか!?

ロボット工学三原則。
第1条「ロボットは人間に危害を加えてはならない。」
第2条「ロボットは人間に与えられた命令に服従しなければならない。」
第3条「ロボットは、これら第1条・第2条に反するおそれのない限り、
自己を守らなければならない。」
アイザック・アシモフがSF小説の中でこう書いたのは1950年だった。
そしてその2年後、日本ではもう1人の天才が新しいロボット像を描いた。
そうだ。手塚治虫『鉄腕アトム』だ。
1952年から連載が始まったその漫画の中で、十万馬力の力を持つ少年ロボットは
いつでも心優しく、人間の味方であり続けた。
ロボットの人工知能が、自己判断で人間の味方になるためには人間と同じような感覚や、
記憶、そしてその処理が必要となる。
ロボットに感覚を与える。この研究こそが、ロボットの可能性を無限に広げる。

さてさて、このギザサイエンスではおなじみとなった「ロボット研究」だが、
日本中の様々な大学で、実に様々な研究が行われておる事には驚かされる。
今回は、九州工業大学大学院・情報工学研究院・機械情報工学研究系・林研究室の

宮本 浩太朗(みやもと・こうたろう)さん
山崎 貴広(やまさき・たかひろ)さん
古我 憲一(こが・けんいち)さん
の3人がやってきてくれタロス。まりがとさん。林英治准教授率いるこちらの研究室では、
『人間の感覚』をロボットなどに取り入れる様々な研究を行っている。
そのアプローチ方法は多岐に及んでおる。
宮本さんは、バーチャル空間でモノをつかむ感覚を研究。触るという動作をロボットに
教え込む基礎研究となるだろう。
山崎さんの研究は、言わばロボットにモチベーションを与える研究だ。
好きなもの、大好きなもの、嫌いなものを並べて、大好きなものは手に取ろうとする。
認識と判断。これはまさに人間の感情と同じではないか?
そして古我さんは、自動演奏ではない「楽譜では表現できない音楽の感覚」を再現し、
ピアノで演奏させるという研究を行っておる。この演奏を聞かせてもらったが、
自動演奏とは明らかに違う・・はっきり言えばラジオではまるで伝わらないすごい演奏
だった。このシステムが完成すると、ピアニストさんたちは職を失ったりはせんだろか。
どうでもいいことを考えてしまったワシと中川君であった。

人間の感情はまさに複雑怪奇で、ロボットに感情を持たせる技術が確立するかどうかは
未だ未知数を言わざるを得ない。しかし、科学とは不可能を可能にしようとする
飽くなき探求の道である。彼らの研究はいつの日か確実に実を結ぶだろう。
そしてもしも、将来ロボットが自我を持った時、我々人類は彼らにとって
「守るべき存在」でいられるのだろうか。

なんて、ちょっと脅かしてみたりして・・・。
今週はここまで!また来週のギザサイエンスで会おうではないか!(ダメ人間博士)