KYOCERA 近未来story 中川翔子のG<ギザ>サイエンス! JOLF AM1242/FRIDAY 24:30〜25:00 ON AIR! メールはこちら
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京セラ 株式会社
株式会社 日経サイエンス
研究内容
参加ゼミ
2008.11.21 放送
京都大学大学院 理学研究科
物理学・宇宙物理学専攻
川合 光 研究室
万物を構成する最小単位は何かという問いは古代から現在に至るまで議論されてきました。現代の素粒子物理学では、その極微のフロンティアにおいて我々が日々感じている時空は大きく姿を変え、物質、力、そして時空は統一的理解できると期待されています。 本研究室ではこの極微の世界を記述する有力な候補である超弦理論について、様々な側面から研究しています。

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本日の研究レポート
公開録音
『京都大学スペシャル・その2』!中川衝撃!世界はヒモで出来ている?!


日本は今年2008年までに、16人のノーベル賞受賞者を輩出しておる。
(うち、南部博士は現在は米国籍なので、日本国籍を持つ人は15人。)
その中でも自然科学分野では、京都大学は東京大学を抜いて5人のノーベル賞学者を
生み出した、まさに『日本におけるサイエンス系ノーベル賞・不動の四番バッター』だ。
そして、日本人が受賞したノーベル賞の中でもダントツで多いのが、物理学賞である。
いわば、日本のお家芸とでも言おうか。一番最初に受賞した湯川秀樹博士をはじめ、
第2回の朝永振一郎博士から今年受賞した、小林誠博士、益川敏英博士に至るまで
日本の物理学は、ある意味において世界のトップを走っていると言っても過言ではない。

京都大学大学院・理学研究科・物理・宇宙物理学専攻・素粒子論研究室。
ここは、日本の物理学研究のひとつの聖地かもしれない。
湯川・朝永博士をはじめとして、今年の小林・益川の両博士もこの『素粒子論研究室』に
席を置いておったことがあるのだ。(ちなみに、小林博士・益川博士は名古屋大学卒だが、
この素粒子論研究室で研究をしていた頃に発表した論文が今回の受賞に繋がった。)
『中川翔子のGサイエンス学園祭・京都大学スペシャル』。
第2回目は、この素粒子論研究室の学生さんたちが来てくれた。
博士課程の畔柳 竜生(あぜやなぎ・たつお)さん
修士課程の丸山 良輔(まるやま・りょうすけ)さん、そして、学部4年で来年から
素粒子論研究室に入るという、横倉 祐貴(よこくら・ゆうき)さん。まりがとう!

素粒子論とは何か。簡単に言えば、世界を構成する物質は一体何から出来ているのかを
研究していく学問だな。そして、その素粒子論の世界では『熱い時代』なのだという。
つまり、世界を構成しているものが見つかりつつあるのだ。それは何か・・・

ヒモだ。

ヒモだよ。ヒモ。すごくないか?ヒモだよ。素粒子という現在まで見つかっている
最小の物質は、ヒモのウニャウニャとした動きで出来ているという説なのだ。
中川君は、この「ヒモ理論」を聞いた時に強い衝撃を受けていた。
『私もヒモ。マミトシ様もヒモ。宇宙もヒモ。空気もヒモ。もしかしたら時間もヒモ?』
世界は全部全部ヒモ製だなんて!ワシも驚いた。
素粒子論研究室は、それを紙と鉛筆でずっと数式で議論しているのだそうだ。
スゴス。だってな。ワシは打ち合わせのために事前に素粒子論研究室を訪れたのだが、
数式を黒板にババババババって書くのだぞ。もうドラマ「ガリレオ」の世界だ。
畔柳さんも、丸山さんも、横倉さんも、全員がワシには福山雅治さんに見えたぞ。
なので、今回は「ヒモ理論」のお話とともに、物理学者として「好きな数式」を
いくつか公開録音で教えてもらった。アインシュタインの一般相対性理論だとか、
「シュレディンガーの猫」で有名な、シュレディンガーの公式だとか、
今回のヒモ理論に関する公式だとかを会場のスクリーンに映し出して説明してくれた。
確かに、世界の(ある意味において)全てを表現する公式がこんなにも短く
(ワシには全然読めないけどね)、彼ら物理学者が美しいと表現する記号や数字で
表されるのは驚きだ。中川君も実に実に感心しておった。

難解すぎる素粒子論を頑張って分かりやすく解説してくれた3人に大きな拍手だ。
そして、もしかしたらこの中から将来のノーベル賞学者が生まれるかもしれぬ。
(中川君曰く、『京大!ノーベル密度濃ス!』だからな)
ワシらには、君たちの書く公式は全然読めないけど・・・頑張って下さい!

ちなみに、その後中川君は「全てがヒモだと思うと世界観が変わる」と話しておった。
どうやら、辛い事などがあっても、『全部ヒモなんだもんなぁ』と思うと少し楽なんだ
そうだ。面白いの。ヒモ理論には哲学もついてくるらしい。

そんな訳で、2週にわたって「京都大学スペシャル」をお届けしたがいかがだったかの?
また機会があれば、是非是非こんな風にみんなの目の前で番組をお届けするのも
面白いと思う。最後になったが、京都大学の皆さん、京セラ様、そして関係各位に
中川君と共に御礼申し上げる。まりがとうございまんた。