1242 ニッポン放送
つかちゃんコラム
塚越孝
塚越孝
column
5月11日

番組エンディングで、今日は、これから寄席に行くと申し上げたところ、
今日、ある聴取者の方にお目にかかった際、
「どこに行ったの?」と聴かれました。
もう、今なら言いましょう、「浅草です」。

正月を除けば、この5月10日までの番組は、最高でした。
当然、混雑が予想されるので、
あえて放送では申し上げませんでしたが、
30数年、一緒に落語を楽しんでいる友人と、
昼間っから、ビールをぐびぐび飲りながら笑っていました。

お仲入り。浅草演芸ホールには、似つかわしくない、
きれいな山吹色のスーツに、
お洒落なスカーフを巻いたご婦人が近づいてきて、
「お久しぶり、ちゃんとこういうとこ、来てるのね」、
「いやぁ、林さんこそお忙しいのに」、
「私、好きなの、よく来るのよ。これが日本の文化ね、
こういうとこを大事にしなきゃ」、
「そうですよね、これからのダイエーが大切にしなくちゃならないのは、
この寄席に来るようなお客さんですよ」
「落ち着いたらこういう文化を育むことやりたいわ、
その時は知恵貸してね」
「ガッテンです」と、まぁこんなやり取り。

これは、今、もっとも注目される女性経済人、
新生ダイエー顧問の林文子さんです。
浅草演芸ホールには、愛車BMWを駆って、しょっちゅう来るそうで、
この日は応援している女流落語家・林家ぼたんと
お祝いの食事をするということで、主任まで聞かずに帰られました。

私は、当然主任まで。それも夜の。
権太楼の「家見舞い」、二日酔いの川柳、
夜席主任の小三治「小言幸兵衛」が二重丸でした。
アー、それにしても、あの田舎の映画館のような椅子に10時間、
エコノミー症候群になりそうでした。





 
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