1242 ニッポン放送
つかちゃんコラム
塚越孝
塚越孝
column
8月26日

「何だこりゃ、住まいのネーミング」

先週、マンション販売業者のことを書いたら、
そんな不動産屋さんばかりじゃあないと読者から、
手紙とともに資料が送られて来た。
値段やら広さが書いてある豪華なものではなく、
ワープロ打ちの「ネーミング辞典」というもので、
言葉を生業とする仕事柄、何かの参考になればという、
有り難い言葉が添えてあった。

販売よりも、仲介を主とする不動産屋さんの稼ぎ時は、
年度末に次いで、お盆明けなんだと。
女房と畳は、なんてことを言う、新年に向かう年末よりも、
どうかすると秋に向かって、さらに、その先の暮れに向かって、
住まいを替えようという人が多いらしい。

なるほど、敷金や礼金が無くなってきて、
洋服や眼鏡を替えるように、住居を替えようという若人が
増えてくるのも大いに頷ける。
「引越」というと大層だが、関西弁では「宿替え」。
今の時代には、この方が合うかも。

そこで大家の方も、若い世代を取り込もうと、
アパートのネーミングにも凝るというわけだ。
もう、アパートなんて付けてるとこは、ないでしょうね。
「福寿荘3畳1間で2万円」なんて雑俳もありますが、
「荘」も「倒れ荘」な建物にしか付いていない。
辞典には200以上が、列挙されていたが、
面白いとこを見繕って。答えは文末。

①アトリオ   ー庭もないのに、これいかに。
②ヴェルミドールーそばにゴミ置き場があってもか。
③エーデルハイムーハエでるハイムじゃないの。
④カーサ    ーたまに見かける。
⑤カサグランデ ー名は体を表さない。
⑥ラコレス   ーなんだこりゃ。エスカルゴだとばっかし。
⑦クレール   −でも、家賃はとられーる。
⑧サンパティ  ー天気のいい日、下着を干したくなる?
⑨シャトー   −これは、あるねぇ、似つかわしくないけど。
⑩ディアコート −直訳すれば正解だけど、そんなとこある?
⑪ドエル    −よくある。
⑫ドミール   −似たようなもん。
⑬バンリュ   ー中国の長ーい城じゃぁない。
⑭ボヌール   −新婚向き2DKか。
⑮マ メゾン  −住所、書くとき、こっ恥ずかしいや。
⑯マノワール  −喫茶店でも画家でもない。
⑰レジデンス  −そこらにある。でも、意味を知ると呆れ返る。

いやはや、このカタカナの後に、お住まいの地名、
最寄りの駅名をくっつけてみてください。
寒気がしますな。
さぁ、正解です。

①中庭
②美しい館
③高貴な家
④家
⑤大きな家
⑥かたつむり
⑦明るい
⑧共感
⑨宮殿
⑩親愛なる館
⑪住む
⑫住居
⑬郊外
⑭幸せ
⑮私の部屋
⑯邸宅
⑰大邸宅

正解率は、日常生活になんら影響を及ぼしません。
でも、今、お住まいの家がこんな名だったら、
宿替えも考慮に。


8/26の放送は、林家木久蔵さんにお越しいただきました。
 
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