「三日三晩よ、お江戸落語三昧」
今日から3日連続で花のお江戸は銀座で開催される落語祭。
今年で3回目、すっかり定着し、わたくしなんざ毎年、
この連休は、公私ともに、絶対になんにもいれない、
どっこにも行かないよう、「海の日」は、
♪銀座、銀座、銀座とロス・プリモスの唄じゃないけど、
暮れに手帳を用意したときから、塗りつぶしているのです。
「大銀座落語祭」。
春風亭小朝の肝煎りで、「六人の会」が牽引車となって始まった。
当初、ただでさえ客の薄い夏の寄席が、
上野、浅草、新宿、池袋にある定席が、銀座に客をとられると
反対したとも伝えられるが、そんなことはない。
先日、久しぶりに昼席の前座から夜席の主任まで9時間観続ける、
寄席の決死隊をやりましたが、平日にもかかわらず、
昼夜とも立ち見の出る盛況ぶり。
寄席は、大入りもあれば、不入りの時もあって、
表向きは些かも動じず、年中無休でやっている姿がいい。
大正時代、ラジオ放送が始まって、
落語家が出演すると客が減るから禁止したというが、
世の流れには逆らえず、肚の座った噺家が無視して出たら、
却って寄席の客が増えたそうです。
「大銀座落語祭」は、年々、チケットの入手が困難になり、
昨年、一昨年は、目玉の催し以外は、なんとか取れた。
今年は、発売と同時に、落語好きの友人、数人と
手分けしてあたったが、希望通りの3日間というわけにはいきません。
特に、この祭りの立役者、小朝出演の会は
中日に1回しかなく入手超困難。
しかし、プロデューサーとして一人でも多くの落語家に出番をと
気遣っているのがよくわかります。
そして、普段、寄席ではまず、高座にかからない、
演じられることがない噺、さらに、所属協会の関係で、
寄席に出ることができない噺家を観ることもできます。
銀座の5カ所のホールで200人近い噺家を中心とした
演芸人が十八番、あるいは、とっておきのネタを披露します。
雰囲気だけでも味わってください。
「残席僅か」という公演、
ひょっとしてキャンセルの出た会があるかも。
お問い合わせは、電話050−5517−1815までどうぞ。
もし、入れなくても、この3日間だけを拾ってみても、
いや、わざとこの日にぶつけたのかと思う程、いい落語会がある。
先月、「夕刊フジ平成特選寄席」「読売GINZA落語会」と
新聞社系の会がファンの間で大評判となったが、
落語祭初日の今日、「朝日名人会」が小三治、さん喬、
小さん襲名目前の三語楼らの出演で。
府中では「権太楼一門会、柳家甚語楼真打昇進披露公演」、
根岸の「三平堂落語会」も開いてるし、
「両国寄席」は楽太郎が二席、
横浜にぎわい座は鯉昇に小袁冶。
明日は、上野広小路亭で「立川志らく一門会」があるし、
明後日は、昼が二重橋前の「東京會舘落語会」が円歌、木久蔵。
夜は伝統と格式を誇る「紀伊国屋寄席」と百花繚乱狂い咲き。
この年に一度の狂乱の日々にどうぞ貴方も渦の中へ。
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