1242 ニッポン放送
石川みゆきのパソコン日記
石川みゆき
 
Diary
3月26日
土曜ニュースアドベンチャー最終回!!
長い間、「井筒和幸の土曜ニュースアドベンチャー」を
お聞きくださいましてありがとうございました。
とてもお名残惜しいのですが、
とうとうこの日を迎えてしまいました。
今日は、井筒監督宛て、そして番組宛にたくさんの
メール、FAXを頂戴しました。
こんなにも多くのリスナーの皆様方に支えられていたのかと思うと、
改めて感謝の気持ちで一杯です。
ご紹介できなかった皆さん、申し訳ございませんでした。
そしてありがとうございました。

番組がスタートして2年9ヶ月。
この間、井筒監督には休むことなく朝早くから、毎週、毎週
スタジオに通っていただきました。
映画も「ゲロッパ!」「パッチギ!」と2本も世に送り出し、
その撮影期間中も睡眠不足でフラフラになりながらも
なんとか生放送を行っていただきました。
井筒監督にも感謝、感謝であります。

今日の放送でもメッセージを寄せてくださいました
「パッチギ!」に出演の塩谷瞬さん、沢尻エリカさん、桐谷健太さん
そして、木下ほうかさんも皆さん声を合わせて「井筒監督と
最初に会った時にはとても怖い人という印象、でも知り合ってみると
じわ〜っと心が温かくなる人だとわかる・・・口は悪いけれど
心のやさしい人・・・・」と言っていました。私も本当にそう思います。
私も最初は怖そうな人だなぁと思いました。

でもそのうちにバサッと斬られることに快感を覚えてくるのです。
「ヨン様がなんじゃい〜!!」 バサッ!!
これだけスパッと斬られると、かえって気持ちがいいです。
この毒舌にもう会えなくなると思うと、やはり寂しいですね。

私達ラジオの人間は、映画の世界で仕事をする方々とは
本当に縁がないのです。
私は映画が大好きですので、井筒監督の映画のお話は
毎回とても楽しみでした。
一緒にお仕事が出来て本当によかったなぁと思います。

特にうれしかったのは、映画の中で声の出演をさせていただいた
事です。「ゲロッパ!」ではタクシーの中で流れるFM局の女性
パーソナリティの声。「パッチギ!」ではテレビから流れるニュースの
女子アナの声です。
映画をご覧になった方、わかりましたか?
映画の世界でお仕事をするのが夢でしたから、もう本当にうれしくて
信じられなくて、最後に流れるテロップの中に自分の名前を発見した時は、
気絶しそうなくらいうれしかったのを今でも覚えています。

映画の撮影現場に入れていただいたのも感激でした。
「ゲロッパ!」の撮影現場でしたが、出演者、スタッフが一体となって
一つの作品を作り出す様子。たとえ有名な女優さんでもスタッフの
一員であるという姿勢。見ていて驚きがありました。
そして現場に流れる独特の張り詰めた空気。キーンという音が
聞こえてきたほどでした。
私にとって忘れられない思い出です。

最後に井筒監督に次回作について尋ねてみました。
いろいろ企画はあるけれども、それが半年先になるか、あるいは
今度は2年もあいてしまうか、自分でも全くわからないそうです。
これだと思ういい企画がないとなかなか作品まではいかない
そうなんですね。

井筒監督にはこれからもいい作品を作ってもらいたいものですね。
監督の次回作に期待して、私のこの日記のコーナーも閉じさせて
いただきたいと思います。
これまで私のつたない文章にお付き合いいただきまして
ありがとうございました。

それでは皆様、お元気で!!
またお会いしましょう!
ありがとうございました!!

3月20日
第2回・青春夢先案内セミナーのご報告!
先週、3月12日(土) ニッポン放送のイマジンスタジオで
ゲストに永世棋聖 米長 邦雄さんをお迎えし、
「第2回 青春夢先案内セミナー」が行われました。
予想を上回る100人近いお客様にお越しいただきまして
大盛況のうちに終了いたしました。
お越しくださいました皆様方、本当にありがとうございました。

セミナーはまず畑中ディレクターのイマジンスタジオの
説明から始まりました。
このイマジンスタジオは、公開生放送やイベント、試写会などが
行われるニッポン放送で一番大きな、そして自慢のスタジオです。
旧社屋の時代にも同じような公開放送用のスタジオはありました。
第一スタジオ、私達は1スタと呼んでいました。

この1スタには私もいろいろと思い出がありまして、
まず入社試験を受けた所なんです。
ヨネスケ師匠をお相手に架空の番組を放送するというのが
試験内容でした。当然私は上がりまくって何をしゃべったのか
全然覚えていないのですが、ただヨネスケ師匠がとても優しくして
くださったのを今でもよく覚えています。

この他、ラジオチャリティミュージックソンの生放送や、入社式も
この1スタでやりましたし、空いている時間は
私の発声練習の場でもありました。

今ではすっかり立派なスタジオとなりましたが、
このイマジンスタジオの壁の模様がピアノの鍵盤になっていたり、
壁の凸凹模様がビートルズのイマジンの曲の音符になっているなんて、
私も知りませんでした。
皆さんも機会がありましたら、ぜひこの自慢のイマジンスタジオを
見に来てくださいね。

さて、お話を戻しましょう。
ゲストの(米長邦雄)さんのお話はとても勉強になりました。
今のニッポン放送に関する報道のお話から始まって、
テレビとラジオの違いや、昨年のプロ野球界の騒動のお話など、
興味深いお話をたくさんしてくださいましたが、
私が一番なるほどと思ったのは昨年の「冬ソナブーム」について。
なぜこれほどまでに、日本の中年女性を夢中にさせたのか・・・
米長さん流の分析がとてもおもしろかったです。
今の日本が失ってしまったもの・・・
それが「魂と女性の幸せ感」だというのですね。

「女性の幸せ感」・・・
特に中年女性にこの「幸せ感」を失ってしまった人が多く、
夫からも家族からも相手にされていないのではないかという不安とか
寂しさを持った人が多いのではないかということなのですね。

「冬のソナタ」には父親を中心とした家族が存在し、
母親も絶対的な存在。
結婚するのにも親の反対があってはできないという状況。
お母さん、お母さんと言って慕う息子がいるわけです。
今の日本には確かに無くなってしまったものですね。
そしてこの女性としての母親としての幸福感も
無くなってしまいましたね。
そこに日本の中年女性がはまってしまったのではと
米長さんは分析しておられました。
 
私も、深く納得です。
でもこれを今日、井筒監督にお話したら、
おばちゃんは今でも充分幸せ。
さらにもっと欲深く幸せになりたいと思っているのだと
断言していました。
さて皆さんは、どちらの意見に賛成ですか?
「冬ソナ」にはまってしまった私は、
やはり寂しい人なのかもしれません!!

後半は、三菱信託銀行・財務コンサルタントの(灰谷健司)さんの
「年金対策のセミナー」。とてもためになるお話でした。
そしてニッポン放送のスタジオ見学もしていただき、
盛りだくさんの内容でした。

「井筒和幸の土曜ニュースアドベンチャー」は
来週が最終回となりますが、
この「青春夢先案内セミナー」は続きますので、
この後の番組の放送を聞いてまたご応募ください。

本当にお名残惜しいのですが、来週は最終回です。
井筒監督中心の番組構成で放送しますので、どうぞお楽しみに!!
聞いてくださいね!!

3月11日
スペクタクル・十戒を見てきました!
13日(日)まで東京・代々木体育館で公演中の
フランス発のミュージカル「スペクタクル 十戒」を見てきました。
ミュージカルを見るなんて本当に久しぶり。胸をワクワクさせて
見に行ったのですが、期待通り、いえ期待以上でした。
本当によかったです!すばらしかったですよ!

会場に入るとまずステージの大きさに圧倒されました。
幅40メートル、高さ12メートルという巨大神殿型ステージが出現。
これを見ただけで気分はすっかり古代エジプトにタイムスリップ・・・
これから何が始まるのかといよいよ期待感が高まってきます。

「十戒」のストーリーはあまりにも有名ですね。
奴隷だったヘブライ人を救うため立ち上がったモーゼと、
義兄弟として育ったエジプト王 ラムセスとの対立を描くもので、
海が割れて道が現れ、ヘブライ人だけが
海を渡って逃れることができたというシーンは有名ですね。

この壮大なストーリーを舞台の上だけで表現するのですから、
難しいと思いますが、目の前で目まぐるしく場面転換していく様は、
まるで映画でも見ているかのようでした。
 
その秘密は、ステージ上の3面の巨大スクリーン。
このミュージカルの演出は、
フランスのエリ・シェラキという映画監督さん。
さすが映画監督さん。映像を使って、
観客がまるで映画を見ているかのように思わせる演出を心がけたそうです。
スクリーンにはエジプトの風景…砂漠やファラオや海が映し出され、
その辺がこのミュージカルが他とちょっと違う印象を持つ理由の1つ
なのかもしれません。
 
舞台の転換は一切なく、このスクリーン上の映像と、舞台奥の扉の開閉、
そしてダンサーの動きや衣装でどんどん場面が変わっていくのです。
まるでジェットコースタームービーを見ているようでしたよ。

そして私が一番感動したのが音楽です。
劇中で流れる歌のすべてがよかったです。
ミュージカルというよりも音楽コンサートへ来たみたいなのです。

ミュージカルというと、これまでの私が何本かしか作品を見ていない
つたない経験からで申し訳ないのですが、まずセリフがあって、
それにメロディーがついて歌になるというイメージでした。
それがこの「十戒」の中で歌われる曲はどれも曲として完成していて、
ポップス調あり、なかにはロックコンサートを思わせるような
激しい曲までありました。

どの曲もメロディーラインがわかりやすく、どこか哀愁おびていて
演歌っぽくもあり、日本人の心にすーっと入ってくるような
歌ばかりなのです。
作曲はフランス最高のミュージックメーカーといわれる
パスカル・オビスポさん。
フランスでは彼がプロデュースする歌手や楽曲は必ずヒットすると
言われているそうです。

そして出演者の皆さんの歌のうまさ!本当にすごいです!
もちろん歌詞はフランス語ですから、字幕を見ないと何を
歌っているのか全然わかりませんが、でも歌詞はわからずとも
ストレートに胸に入ってくる歌声に、私なんてわけもわからず
1曲目から涙してしまいました。

会場の皆さんも同じように感じられたのでしょう。
ご年配のお客様も多かったのですが、終演後ロビーでこの「十戒」の
CDが飛ぶように売れていました。もう黒山の人だかり。
終演後にCDがこれほど売れているのを私は見たことがありません。
本当にびっくりしました。

このミュージカル「スペクタクル 十戒」は、
2000年にパリで初演され人気を博し、
ヨーロッパで240万人以上が見たという大ヒット作品です。
そして2003年にはヨーロッパでの公演がすべて終了し、
出演者、スタッフすべて解散してしまったところ、
今回の日本公演のために再結集されたということです。
当時のオリジナルキャストだけの公演というのもまた
すばらしいことですね。

最終日の13日(日)までもうあまり日にちがありませんが、
チャンスがあれば皆さんにも
ぜひご覧いただきたいなあと思いました。
ミュージカルを見るなんていうと気合が入ってしまいそうですが、
この「十戒」は、内容はもちろん良いのですが、歌を聞きに行く、
コンサートへ行く…ぐらいの気持ちで見るといいかもしれません。
皆さんもぜひどうぞ!!

3月 6日
薬物乱用防止のちょっと怖いお話!
薬物乱用…なんて聞くと、ちょっとドキっとしますね。
今週、神奈川県の「くらし安全指導員」の方とお話をする機会が
ありまして、興味深いお話をたくさん聞きました。
「くらし安全指導員」の皆さんは、それぞれの地区で交通安全教室や
防犯教室、高齢者向けには振り込め詐欺に合わないように指導する
講習会や、小さな子供向けには誘拐や連れ去り事件の被害者と
ならないためのお教室を開いたりと、日々様々な活動を続けて
いらっしゃる方々です。

昨年の4月からスタートした制度で、県の職員や小、中学校の
先生がこのお仕事に携わっていらっしゃいます。

いろいろなお話をお聞きしましたが、私が一番驚いたのが
この「薬物乱用」のお話です。
中学・高校生向けに行う教室だそうですが、早いところでは
小学6年生から行う学校もあるそうです。

それほど若者を中心に薬物が広まっていて、麻薬や覚せい剤が
深刻な問題となっているということなのでしょう。
先日も高校生の間で薬物の売り買いが行われ、逮捕者が出るという
事件があり、私もこのニュースには驚きました。
学校の教室でこんな事件が起きる時代になってしまったのですね。

私達の世代は、覚せい剤なんて遠い遠い存在で、絶対に手を出し
ではダメ、1度でも使用したらどんな事になるかその怖さを
徹底的に教え込まれたものです。
ですから、今の若い人達がいとも簡単に
薬物に手を出してしまうのが不思議でした。
なぜ、薬や覚せい剤に手を出してしまうのでしょうか?

その辺りの事を聞いてみましたら、
今の若い人達は、いわゆる私達が知っている
「覚せい剤イコール注射器」のイメージではないのですね。
注射器を使えば後が残るということで、
今、問題になっているのは薬の方。合成された麻薬です。

中でも一番怖いのがMDMAという薬で、別名エクスタシーというもの。
これは覚せい剤よりも簡単に手に入り、手軽に使用できて
(錠剤なので飲めばよい)
しかも人体への影響は覚せい剤よりも甚大なのだそうです。
1回でも飲めば脳の組織を破壊し、人によってはすぐに
病院へ運ばれるというケースもあるそうです。

このMDMAという薬の写真を見せていただきましたが、
本当に驚きました。どこからどう見ても普通の薬なのです。
しかも色もいろいろあってとてもカラフルできれい。
ハート型やクローバー型になっていたり、かわいい象さんの模様が
入っていたり、英語のロゴを入れて市販の薬に
似せて作っている物までありました。

若い女の子なら「きゃ〜かわいい!!」と飛びつきそうな感じ。
これを麻薬だは言わずに「す〜っとするよ」とか
「ダイエットにもいいよ」などと飲むように勧めるそうです。
私も「ビタミン剤だよ」と言われたら、
知らないで飲んでしまうでしょうね。
サプリメントの一種だと言われれば信じてしまうでしょう。
そのくらいよく出来ているのです。

そうやって最初はタダで飲ませて、次回からはいくら…というのが
手口だそうです。このMDMAを始めとする合成麻薬の類は、
若者が集まる繁華街のクラブへ行けば「バツあるよ!」みたいな感じで、
簡単に手に入るのだそうですよ。1錠4000円くらいだとか…。
こうやって最初はそれと知らずに手を出してしまう人が多いのだそうです。

たぶんこの薬を見ただけでは親もわからないし、
気が付かないだろうとのことです。
誰でも道端に置いてある蓋の開いたジュースなんて飲みませんよね。
それと同じで、知らない人に勧められた薬は決して飲んではいけない
という事をまずは親が注意しなくてはいけないとのことです。

知らないうちに麻薬や覚せい剤がこんなにも身近にあったなんて…
お話を聞いてショックでした。
若者だけでなく、「体にいい」とか「ダイエットに効果ありますよ」
なんていう言葉に私も弱いので注意しないといけないなと思いました。
皆さんもくれぐれもご注意くださいね!!

2月27日
フィルムコミッションあしがらのイベントに参加しました!
映画やテレビの撮影のロケ地を地元に誘致しようという活動、
「フィルムコミッション」が今、日本全国各地で盛んに行われて
いますが、神奈川県の足柄上地域でもスタートしました。
「フィルムコミッションあしがら」といいますが、その1回目の
イベントが今日行われました。
私はその総合司会をさせていただくことになり、本番終了後
会場に駆けつけました。

足柄上地域というのは、神奈川県の南足柄市、中井町、大井町
松田町、山北町、開成町の1市5町のことです。
足柄の山懐に抱かれた、自然と人情の街、のどかな本当にいい所で、
映画のロケ地としてはぴったりの場所です。

まず第1部は「私が推す撮影適地」写真コンテストの表彰式が
行われました。
そして第2部では撮影監督の長沼 六男さんをお迎えしての
トークショー、その後長沼さんが撮影した作品「たそがれ清兵衛」
の上映会と盛りだくさんの内容でした。

(長沼六男)さんは、この道40年のベテランのカメラマンです。
(山田洋次)監督と組まれることが多く、「学校」シリーズや
「男はつらいよ」、そして「釣りバカ日誌」など日本映画のヒット作
大作をたくさん手がけられています。
なかでも「たそがれ清兵衛」は、日本アカデミー賞 最優秀撮影賞他
たくさんの賞を受賞されています。

この長沼さんのお話がとてもおもしろかったです。
映画監督である井筒監督のお話とはまた違って、カメラを通しての
映画作りのお話を聞くことができて、予定の1時間はあっという間でした。

撮影のロケ地探しというのはやはり専門家でも大変らしく、
私達が考える風景とは見方がちょっと違うようです。
この建物1つだけとか、この路地裏一本とか、ものすごく狭い範囲の
場所でもよいとのこと。
普通は映画のロケ地というと、広々としていて綺麗な場所ばかり思い
浮かべますが、専門家は観光地を探しているわけではなく、たとえ
電柱があろうが、映っては困るものがあろうが、あとはカメラワークで
なんとかしてしまうそうなんですね。
映さない方法は、工夫をすればいくらでもあるそうで、鉄塔隠しの
テクニックなども教えていただきました。
ですからもっと狭い範囲でロケ地の場所探しをしてもいいということ
なのですね。
そして実際に各地のフィルムコミッションを活用して「たそがれ清兵衛」
も撮影したそうです。

この他にも、雲ひとつ撮影するのに2日かけたお話ですとか、「釣りバカ
日誌」の浜ちゃん(西田敏行さん)の有名なハダカ踊りは西田さんが好き
でやっているのだという裏話などもお話してくださり、会場大爆笑でした。

監督さんにもよるそうですが、こんなイメージで撮ってほしいという監督
からの注文はあまりなく、自分で台本をよく読んでイメージを膨らませて、
カメラワークや照明を考え撮影を行うというのが、カメラマンのお仕事
なんだそうです。
監督とカメラマンとの信頼関係の上で、1本の映画が出来上がるのだ
ということがよくわかりました。

長沼さんは、次回作も山田洋次監督で、引き続き時代劇になりそうだ
ということです。どんな作品でしょうか?楽しみですね。
私も映画大好き人間ですから、今日は映画のおもしろいお話が聞けて
お仕事というよりも、何か得した気分でした。

 
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