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松本秀夫のやぎメール
5月18日
|| 自分を信じて裏切られる( ̄▽ ̄;)
20年前、ある人から『もっと深く自分を信じよ』
という言葉を贈られました。

でも、私の場合、自分を信じて裏切られる事が、他人を信じて裏切られる事より圧倒的に多いのです。

昨日も自分を信じて
大ピンチになりました。

競馬の勝利ジョッキーインタビューの仕事でした。

放送席から、コース近くのウイナーズサークルという所に行って、勝った騎手を待ち、場内のファン向けにインタビューするのですが

『今まで何度も行っているし、すんなり着けるだろう』
と自分を信じたのが間違いでした。

私は、筋金入りの方向音痴
で、何度も行った事がある場所に全くたどりつけないという不思議な体験を繰り返し、してきたというのに・・

以下、小説風。

俺はレースの発走15分前に放送席を後にし、ネクタイの結び目を確かめながら、余裕しゃくしゃくエレベーターに乗り込んだ。

扉が開いて、外に出ると、
何とそこには、見たことのない風景が広がっていた。

サーっと血の気が引く音がして、しばらくウロウロしたあと、呆然と立ち尽くし、時計を見ると、レース発走まで10分を切っている・・・
このまま俺が着かないと、インタビュアー不在になってしまう。

『餅つけ、もとい、落ち着け俺』

と呟きながら、
ボタンを押し、エレベーターを待つも、なかなかやって来ない。

半ベソをかきながら
やっと降りてきたエレベーターに乗り込む。

あと6分・・

ふと見ると、表示に"ウイナーズサークル"の文字が。

『おお、神様!』

震える手でその階のボタンを押すとエレベーターはのろのろと、動き出す。

『ハリー、ハリー、ハリー』
と、何故か英語が頭を駆け巡る。

エレベーターを降りると
いつか見た風景が目の前に。
『Yes!』とガッツポーズをしたのもつかの間、

レーススタートまであと4分。
そうだ、思い出した。ウイナーズサークルまでは、まだ距離がある上、
レース後は、馬が
地下道に降りてくるので
外に出られなくなってしまう。

『Fuck!』

間抜けな自分を罵りながら、インタビューのための慣れないスーツ、ネクタイ姿、革靴で走り出す。

地下道を走る白髪の
怪しい男。

周りから指差され、好奇の目にさらされたが、もはや、俺に体裁をつくろっている余裕はない。

競走馬のようにひたすら白髪を振り乱して走る。

あと1分!

地下から最後の坂を息も絶え絶えにかけ上がると、

明るい日差しとともに
ファンファーレの音が降ってきた。

間一髪セーフ。

神に感謝。

俺はウイナーズサークルにへたりこみ、疾走するサラブレッド達を、呆然と見つめるのだった。

おしまい。

万事がこんな感じなので、
必要以上に消耗しながら
生きているけむけむでした。



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