パラスポーツを始め様々なスポーツ現場で取材していてよく耳にするのが、「データを分析」「映像解析」といった言葉。
相手選手のスカウティングや自分の弱点や課題を見つけることにテクノロジーを活用しているんですね。
「スポーツテクノロジー」

なんとなくイメージしている程度のことで具体的にどんなことをしているか・・・きちんと理解できていませんでした。
いかんせんトップシークレットなものなので、選手やスタッフの方々も明かせない部分があります。

そこで、先日1月22日にシスコシステムズ株式会社主催で「卓球×テクノロジーによる戦い方改革2020」という報告会があったので取材に行ってきました。

シスコは卓球で東京五輪に内定した石川佳純選手と2017年12月にアスリートアンバサダー契約をしており、「Team Kasumi」を結成。
最新テクノロジーを石川選手に提供し、競技生活のサポートをしてきました。
中でも興味深かったのは「映像視聴アプリ」です。

2019年5月から活用しているそうで、石川選手が実際に対戦した相手の動画など約80試合が見られるようになっています。
再生速度を変えたり、得点シーン・失点シーンを抽出して即座に見られるほか、ラリーの軌跡まで表示されます。
「試合と試合の時間がそんなになく、卓球は1日で2、3試合ある日もあります。その短い時間ですぐ試合映像を見つけて、自分が見たいところを選んでを見ることができるので、次の試合にしっかり準備できるようになりました。」

「映像を提供してもらってデータを見るようになって、サーブレシーブへの意識が強くなった部分はあります。サーブの得点が他の選手と比べて少し低かったりしたので、サーブの強化が必要だなと感じて、(去年)11月くらいからは意識的にサーブを練習してきました。」

また分析レポートも2019年11月からシスコは石川選手に提供しており、このレポートではサーブやレシーブの種類によって得点率・失点率がどうなっているかを集計して結果を出しています。

「リオからの4年間でボールが変わって、今まで以上に攻撃的なスタイルを目指してやってきたので、その中で自分自身の癖を改めて確認して、今までとは違う攻撃的なプレーというのを意識してやってきました。今までは安定重視のスタイルだったのですけど、安定重視を残しつつリスクを取って攻めていくプレースタイルに変えてきたつもりです。」
「自分の実力を向上させることはもちろん、データを使ってレベルアップに繋げていきたいです。」と東京オリンピックに向けての意気込みを語りました。

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